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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
序章  教育改革の推進
第3節  新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画の在り方の検討


 教育改革国民会議は,その最終報告において,15の具体的施策と並んで,教育振興基本計画の策定と教育基本法の見直しの必要性について提言しました。

 この提言を受け,平成13年11月26日,文部科学大臣から中央教育審議会に対して,新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画の在り方について諮問を行いました。

 中央教育審議会では,諮問を受け,総会の下に基本問題部会を設置して,活発な議論を行い,平成14年11月14日には,これまでの審議の中間報告が取りまとめられたところです。

 今後,中央教育審議会では,この中間報告を文部科学省ホームページで公開するとともに,全国5か所での「一日中央教育審議会」(公聴会)の開催や,教育関係者・有識者等からのヒアリングなどにより国民各層からのご意見をいただきながら,答申の取りまとめに向けて審議を更に深めていく予定です。

■新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画の在り方について(中央教育審議会 中間報告概要)

第1章 教育の課題と今後の教育の基本的方向について

1 教育の現状と課題
○国民の間での自信の喪失とモラルの低下,青少年の凶悪犯罪やいじめ・不登校・中途退学・学級崩壊など,現在の我が国社会と教育は深刻な危機に直面 ○一方,世界的には,教育が国民の未来や国の行く末を左右する重要課題と認識され,各国において「国家戦略としての教育改革」が急速に進行 ○この状況を踏まえ,教育の在り方を根本にまでさかのぼって見直すことが必要

2 21世紀の教育が目指すもの

(1)教育の役割と継承すべき価値

○ 教育の役割は,個人の能力を伸長し,自立した人間を育てることと,国家や社会の構成員として有為な国民を育成すること。このような教育の役割と,個人の尊重,公共の精神など継承すべき価値は,しっかりと踏まえていくことが必要

(2)歴史的変動の時代への挑戦

○ 新しい時代の教育を考える上で重要な時代の潮流は次のとおり。  {1}少子高齢化社会の進行と家族・地域の変容,{2}高度情報化の進展と知識社会への移行,{3}産業・就業構造の変貌,{4}グローバル化の進展,{5}科学技術の進歩と地球環境問題の深刻化,{6}国民意識の変容

(3)これからの教育の目標

○ 「21世紀を切り拓く心豊かでたくましい日本人の育成」を目指し,以下をこれからの教育の目標として位置付けすべき。

→自己実現を目指す自立した人間の育成 →豊かな心と健やかな体を備えた人間の育成 →「知」の世紀をリードする創造性に富んだ人間の育成 →新しい「公共」を創造し,21世紀の国家・社会の形成に主体的に参画する日本人の育成 →国際社会を生きる教養ある日本人の育成

(4)目標実現のための課題

○ 教育は未来への先行投資であり,これからの教育の目標を実現するためには,施策の総合化・体系化・重点化等により,教育投資の効率化を図りつつ,必要な施策を果断に実行していくことが必要

第2章 新しい時代にふさわしい教育基本法の在り方について

1 見直しの主な視点

○ 現行法の「個人の尊厳」「真理と平和」「人格の完成」などの理念は今後も大切

○ 以下のような重要な理念や原則が不十分であり,これらを明確にするという観点から見直しを行うべきであるとの意見が大勢

→国民から信頼される学校教育の確立

●一人ひとりの個性に応じてその能力を最大限に伸ばす視点 ●豊かな心と健やかな体をはぐくむ視点 ●グローバル化,情報化,地球環境,男女共同参画など時代や社会の変化への対応の視点

→「知」の世紀をリードする大学改革の推進

→家庭の教育力の回復,学校・家庭・地域社会の連携・協力の推進

→「公共」に関する国民共通の規範の再構築

●「公共」に主体的に参画する意識や態度の涵養の視点 ●日本人のアイデンティティ(伝統,文化の尊重,郷土や国を愛する心)の視点,国際性の視点
→生涯学習社会の実現 →教育振興基本計画の策定

2 見直しの方向


第3章 教育振興基本計画の在り方について

1 教育振興基本計画策定の必要性
○ 教育の基本理念,基本原則の見直しとともに,具体的な教育制度の改善と施策の充実とがあいまって,はじめて教育改革が実効あるものとなるのであり,教育の根本法である教育基本法に根拠を置く教育振興基本計画を策定することが重要 ○ 今後,本審議会の関係分科会等において検討を行うとともに,政府においては,教育基本法改正後,関係府省が協力して,速やかに教育振興基本計画を策定することを期待

2 教育振興基本計画の基本的考え方

(1)計画期間と対象範囲

○ 計画期間については,おおむね5年間とすることが適当。計画の対象範囲は,原則として教育に関する事項とし,学術,スポーツ,文化芸術教育等も含む。

(2)これからの教育の目標と教育改革の基本的方向

○ 教育振興基本計画には,これからの教育の目標と教育改革の基本的方向性を示すことが適当

(3)政策目標の設定と施策の総合化・体系化,重点化

○ 計画には国民に分かりやすい具体的な政策目標を明記するとともに,施策の総合化,体系化,重点化に努めることが必要

【政策目標の例】

→いじめ,校内暴力の「5年間で半減」を目指す。 →TOEFLなどの客観的な指標に基づく世界平均水準の英語力を目指す。 →安易な卒業をさせないよう学生の成績評価を厳格化する。 →子どもの体力や運動能力を上昇傾向に転じさせることを目標に,体力向上を推進する。

(4)計画の策定・推進に際しての必要事項

○ 教育は我が国社会の存立基盤であり,未来への先行投資である教育投資への国民の支持・同意を得るためには,教育投資の一層の質の向上を図り,投資効果を高めることにより,その充実を図っていくことが重要 ○ 国と地方,行政と民間との間の適切な役割分担等に配慮することが必要 ○ 厳格な政策評価を定期的に実施し,その結果を計画の見直しや次期計画に適切に反映することが必要。また,評価結果の積極的な広報を行うことが必要

3 教育振興基本計画に盛り込むべき施策の基本的な方向
○ 今後,関係分科会等において,計画に盛り込むべき施策を検討することが適当

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