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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第9章  文化による心豊かな社会の実現に向けて
第9節  宗教法人制度の概要と宗務行政の推進
2  宗務行政の推進



(1) 改正宗教法人法の施行状況

 平成7年12月に公布され,8年9月に全面施行された「宗教法人法の一部を改正する法律」(改正宗教法人法)の主な施行状況は,次のとおりです。

{1} 二つ以上の都道府県内に境内建物を有する宗教法人の所轄庁は,都道府県知事から文部科学大臣に変更となり,文部科学大臣所轄の宗教法人は,現在,1,000法人となっています(平成13年10月1日現在。法改正時は373法人)。
{2} 法改正により新たに宗教法人に義務付けられた役員名簿,財産目録などの事務所備付け書類の写しの所轄庁への提出状況については,文部科学大臣所轄宗教法人の平成12年中提出期限分は,989法人中967法人(97.8%,前年同)から提出がなされており,不活動宗教法人を除いてほとんどすべての宗教法人が書類提出制度の趣旨に沿って対応しています。

 今後も,ガイドブックの配布,都道府県や宗教法人に対する研修会などを通じて,関係者の一層の理解と協力を得,引き続き書類提出をはじめとした改正宗教法人法の適正な施行に努めます。


(2) 不活動宗教法人対策の推進

 宗教法人の中には,設立後,何らかの事情により活動を停止してしまった,いわゆる「不活動宗教法人」が存在します。不活動宗教法人については,社会的に存在意義がない上,いわゆる宗教法人売買,名義貸しなどに悪用され,社会的な問題を引き起こすおそれがあり,ひいては,宗教法人制度全体に対する社会的信頼を損なうことにもなりかねません。

 そのため,国においては,不活動宗教法人対策に積極的に取り組んでおり,これまで吸収合併や任意解散の認証で不活動法人の整理を進めてきたところです。平成10年には初めて文部科学大臣所轄の不活動法人2法人の解散命令請求(「 用語解説 」参照)を裁判所に対して行い,これを受けて裁判所から解散命令の決定がなされました。また,11年にも文部科学大臣所轄の不活動法人1法人の解散命令請求を行い,裁判所から解散命令の決定がなされたところです。

 また,文化庁では,不活動宗教法人対策を都道府県に呼び掛けてきており,これまでにも相当数の都道府県において不活動宗教法人の解散命令請求を含む対策がとられてきています( 表2-9-3 )。

■表2-9-3■都道府県における最近10年間の解散命令請求の状況


(3) 宗務行政の円滑な推進

 文化庁においては,宗務行政の円滑な推進を図るため,宗教法人の適正な管理運営についての手引書などを作成するとともに,宗教法人の関係者や都道府県宗教法人事務担当者などを対象とした研修会を開催し,宗教法人の法人としての意識の定着と事務管理能力の向上に資するようにしています。

 また,諸外国の宗教事情についての調査研究や,国内外に所在する各種の宗教関係統計資料などの収集を行っています。


【用語解説】 <解散命令請求>

 宗教法人が,法令に違反して,著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をした場合や,1年以上その目的のための行為をしない場合,又は宗教団体でないことが判明した場合などに,所轄庁や利害関係人又は検察官が,裁判所に対して,当該宗教法人に解散を命令するよう請求すること。(宗教法人法第81条第1項)


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