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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第9章  文化による心豊かな社会の実現に向けて
第7節  今日的課題に対応した国語施策
1  国語施策の展開


 国語審議会は,平成12年12月に,以下の3本の答申を取りまとめました。これは,5年11月の文部大臣諮問「新しい時代に応じた国語施策の在り方について」を受けたものです。いずれも現代社会にかかわりが深く,国民の関心も高い今日的な課題にこたえるものです。文化庁では,これらの答申の趣旨が生かされるよう説明会を実施するなど,関係各方面に協力を要請しています。

 なお,国語審議会は平成13年1月から文化審議会(国語分科会)に改組されました。


(1) 現代社会における敬意表現

 現代社会におけるコミュニケーションの円滑化を考える上で重要な概念となる「敬意表現」を提唱したものです。

 「敬意表現」とは,コミュニケーションにおいて,相互尊重の精神に基づき,相手や場面に配慮して使い分けている言葉遣いを意味しています。

【敬意表現の例】

前置き表現や理由の説明

「ちょっといい↑」「恐れ入りますが」など,前置きの言葉や理由の説明によって配慮を表す。

人間関係に配慮した言い方

相手と立場が同じか異なっているかによる配慮や,厳しい相手か否かによる配慮を表す。親しい相手には「暑いね」と言い,そうでない相手には「暑いですね」と言うなど。

場面に配慮した言い方

日常では,「それどういう意味?」と聞く親しい相手にも会議では,「それはどういう意味でしょうか」と言うなど,場面の改まりに応じた配慮を表す。

相手の気持ちや状況に配慮した言い方

相手が忙しそうなときには「忙しいときに悪いけど」と言うなど,相手の置かれた状況や気持ちへの配慮を表す。


(2) 表外漢字字体表

 表外漢字(常用漢字表にない漢字)は,今後情報機器の一層の普及によって更に必要度を増すことが予想されます。これを使用する際の「字体選択のよりどころ」を示したものです。

 この字体表では,現実の文字使用の実態を踏まえ,表外漢字の使用に際し原則として用いるべき印刷標準字体(1,022字)と,その簡易慣用字体(22字)を併せて示しています。

 なお,JIS規格においてもこの答申を受け,その対応について検討を始めています。

簡易慣用字体(22字)一覧


(3) 国際社会に対応する日本語の在り方

 今後の国際化の進展の中で,文化や言語の多様性を生かしていくべきであるとういう基本的な考え方に立ち,これからの日本語の在り方や関連する具体的な問題に対する考え方を述べたものです。具体的な問題としては,外来語・外国語の問題,ローマ字表記における姓名の順について考え方を示しました。これを受け,文化庁では発行する文書における取組を進めるとともに,官公庁などに本答申の趣旨が生かされるよう協力要請を行っています。

【外来語の分類と,官公庁などにおける取扱いの例】

一般に定着している語 → そのまま使用する

ストレス スポーツ ボランティア リサイクル PTA

日本語に言い換えた方が分かりやすくなる語 → 言い換える

アカウンタビリティー(説明責任など)

インセンティブ   (誘因,刺激,報奨金など)

スキーム      (計画,図式など)

プレゼンス     (存在,出席など)

分かりやすい言い換え語がない場合 → 注釈を付すなど工夫する

アイデンティティー  アプリケーション デリバティブ

ノーマライゼーション ハードウエア   バリアフリー

ローマ字の頭文字を使った略語 → 初出時には日本語訳を付す

ASEAN(東南アジア諸国連合) GDP(国内総生産)

NPO  (民間非営利知識)   PL法(製造物責任法)

【姓名のローマ字表記例】

「姓-名」の順とする

   例:Yamada Haruo

次のような方法で「姓-名」の構造を示すことも考えられる

   例:YAMADA Haruo

     Yamada,Haruo


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