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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第8章  スポーツの振興と青少年の健全育成に向けて
第6節  青少年健全育成の推進
1  青少年の体験活動の充実


 子どもたちが自然体験をはじめとする様々な体験を行うことは,子どもたちの社会性や豊かな人間性などをはぐくむ上で,大変重要なことです。

 この体験活動の重要性については,以前から,中央教育審議会をはじめとする審議会答申などにおいて指摘されてきました。このため,文部科学省では,子どもの体験活動の機会の充実のための各種施策を行ってきたところです。また,最近では,平成12年12月の教育改革国民会議報告においても,子どもの自然体験,職場体験などの体験学習を充実することが提言されており,これを受けた文部科学省が13年1月に策定した「21世紀教育新生プラン」において,子どもの体験活動の充実を改めて文部科学省の重点政策として位置付け,学校教育法,社会教育法の改正を行うとともに,学校の内外を通じて各種事業を実施しています。ここでは,特に学校外における体験活動の充実のための主な施策について取り上げます。


(1) 各種事業などを通じた体験活動の推進

 文部科学省では,地域での子どもの体験活動の機会や場の充実,指導者の育成などを行うため,「全国子どもプラン〜緊急3ヶ年戦略〜」をはじめとする各種事業などを行っています。その中の主な事業などを紹介します(※印がついている事業は,「全国子どもプラン」の一環として行っているもの)。

{1} 青少年の「社会性」をはぐくむための体験活動総合推進事業

 本事業は,平成13年度から新たに実施する事業で,青少年の「社会性」をはぐくむため,学校教育,社会教育を通じて,奉仕活動や自然体験活動などの青少年の体験活動の機会を効果的に提供するものです。

 具体的には,中学校区程度の地域ごとに学校関係者,PTA,青少年団体などの社会教育関係者などからなる実行委員会を組織し,地域の子どもたちが年間7日間程度の奉仕活動に取り組む事業の実施(平成13年度は全国で48地域を予定。)や,非行などの問題を抱えたり,不登校などで屋内に引きこもりがちな青少年など悩みを抱える青少年に対し,青少年教育施設を活用し自然体験や生活体験などの体験活動に取り組むモデル事業を実施(平成13年度は全国で17か所を予定。)します。

{2} 子ども長期自然体験村の設置 ※

 本事業は,農家やユースホステルなどの既存の施設を活用し,子どもたちが夏休みを中心に2週間程度の長期間宿泊をして,自然体験,農業体験や環境学習などができる機会を提供するものです。

(農林水産省と連携)

{3} 子どもパークレンジャー事業 ※

 本事業は,全国11か所の国立公園などで,子どもたちが自然保護官(パークレンジャー)の仕事の手伝いをしながら,環境保全活動などを体験する機会を提供するものです。

(環境省と連携)

{4} 森の子くらぶ活動推進プロジェクト ※

 本事業は,森林インストラクターなどの指導のもと,子どもたちが植林,下刈り,野鳥観察,木工,炭焼きなどの体験をしながら,森林保全の苦労や重要性,森林文化が学べる機会を提供するものです。

(林野庁と連携)

{5} 子どもインターンシップ ※

 本事業は,地域の商店街や事業所の協力のもと,実際に商業活動を体験し,働くことの大変さや働くことによって得られる喜びなどを聞いたり体験したりできる機会を提供するものです。

(中小企業庁と連携)

{6} 「子どもの水辺」再発見プロジェクト ※

 本事業は,子どもたちが川での自然の遊びを体験できるよう,自然環境に配慮して水辺などの整備・保全などを行うものです。

(国土交通省・環境省と連携)

{7} 「あぜ道とせせらぎ」づくり推進プロジェクト ※

 本事業は,子どもたちが農村の自然の遊びを体験できるよう,自然環境に配慮して農業用水路などの整備・保全などを行うものです。

(農林水産省と連携)

{8} 子どもたちの海・水産業とのふれあい推進プロジェクト ※

 本事業は,子どもたちが漁村の自然の遊びを体験できるよう,自然環境に配慮して漁港などの整備・保全などを行うものです。

(水産庁と連携)

{9} 自然体験活動指導者共通登録制度に対する支援 ※

 自然体験活動の広がりに伴い必要となっている自然体験活動の指導者養成の拡充とその社会的信頼性の確保のため,青少年団体などの民間団体が連携して「自然体験活動推進協議会」を設立し,自然体験活動の指導者の共通登録制度を確立することに対して支援しています。


(2) 青少年団体の活動の振興

 青少年団体は,学習活動,ボランティア活動,スポーツ・文化活動など多種多様な活動を行っており,近年は特に自然体験活動,国際交流活動なども含め,その活動に一層の広がりを見せています。

 文部科学省では,これら青少年団体の活動の振興を図るため,国立の青少年教育施設などにおいて,団体指導者を対象とする研修事業を実施しているほか全国的な規模の青少年団体が行う研究協議会,国際交流など,青少年の健やかな育成のために意義があると認められる事業に対して助成を行っています。

 また,平成10年度から,全国的規模の青少年団体などにそれぞれの団体の特色を生かした全国的な普及啓発活動の実施などを委嘱する「子どもの「心の教育」全国アクションプラン」を実施しています。


(3) 青少年教育施設を生かした活動の振興

 青少年教育施設は,青少年の自主的な活動を支援したり,青少年に様々な体験活動の機会を提供したりすることなどにより,健全な青少年の育成を図ることを主たる目的として設置された施設です。

青少年教育施設の主催事業からの1コマ

 文部科学省では,国立の青少年教育施設として,従来より,国立オリンピック記念青少年総合センター,国立青年の家(13施設),国立少年自然の家(14施設)を設置・運営してきましたが,これらの国立の青少年教育施設は,弾力的・効率的な運営を行うため,平成13年4月から独立行政法人となっています。その際,国立青年の家,国立少年自然の家は,それぞれ一つの法人に統合されています。

 国立オリンピック記念青少年総合センターは,我が国の青少年教育の中核的な施設として,青少年団体などの指導者研修を行うほか,青少年に関する先導的な事業プログラムの開発や青少年に関する調査研究などを行い,その成果を青少年教育関係者に普及させるなどの事業を行っています。

 また,平成11年度からは,「子ども放送局」における番組の発信地となっているほか,全国各地の「子どもセンター」や各種団体などから地域における様々な体験活動などの情報を収集し,インターネット上で提供する「子ども情報センター(http://www.kodomo.nyc.go.jp)」を開設しています。

 さらに平成13年4月からは「子どもゆめ基金」に関する業務を行っています。

 なお,21世紀における世界の青少年の交流拠点としてふさわしい施設となることを目指し,昭和63年度より進めてきた国立オリンピック記念青少年総合センターの施設整備は,平成13年3月末のカルチャーゾーンの完成をもって完了しています。

 国立青年の家,国立少年自然の家は,青少年の発達段階に即したプログラムの開発やモデル事業を実施し,その成果を普及させるとともに,公立青少年教育施設(平成11年10月現在,全国716ヶ所設置),青少年団体などの指導者養成や施設間の連携を図る拠点としての役割を果たしています。


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