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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第7章  研究開発システム改革の推進
第2節  評価システムの改革
2  研究開発の評価の現状


 研究開発の評価を行うための指針として,平成9年8月に「国の研究開発全般に共通する評価の実施方法の在り方についての大綱的指針」が内閣総理大臣決定されました。この大綱的指針は,8年7月に閣議決定された第1期科学技術基本計画を受けて,科学技術会議の意見具申に基づき策定されたものです。

 大綱的指針は国費が投入された研究開発活動の評価を実施する上でのガイドラインとなるものであり,関係府省は大綱的指針に沿って研究開発の評価を推進しています。

 文部科学省は,科学技術の総合的な振興を任務とする省として,大綱的指針に沿って研究開発課題や研究機関の厳正な評価の実施に努めています。


(1) 研究開発課題の評価

 研究機関などにおいて推進されるプロジェクト研究については,外部の専門家や専門以外の分野の有識者によって構成された評価委員会を設置し,事前にその意義・目的や研究開発の進め方などについて評価を実施しています。さらに,プロジェクトの発足後の適切な時点での計画の見直しのための中間評価や,プロジェクト終了時点での結果について事後評価を行っています。

 科学研究費補助金に代表される競争的資金制度によって行われる研究開発課題の評価については,それぞれの分野の専門家によって構成される評価委員会による評価(ピア・レビュー)を実施し,より優れた提案に対して資金提供を行っています。

■図2-7-2■政府研究開発評価予算額の推移(文部科学省調べ)


(2) 研究機関の評価

 研究機関の評価については,機関ごとに評価委員会を設置して,機関の全般的な運営状況や研究開発活動について評価を実施しています。そして,評価の結果を機関の運営改善などに反映しています。

 研究機関の評価のうち,大学や大学共同利用機関については,自らの教育研究活動状況について点検・評価を行い,改善・充実を図ることを基本としています。また,評価結果に関しては学外者による検証に努めています。さらに,大学評価・学位授与機構が第三者の立場から専門的な評価を行います。

■表2-7-4■研究評価への取組概況(主な研究開発プロジェクト)

■表2-7-5■文部科学省における研究開発機関の評価(文部科学省調べ)


(3) 第2期科学技術基本計画における評価システムの改革

 第2期科学技術基本計画では,競争的な研究開発環境の実現と効率的・効果的な資源配分に向けて,評価システムの改革を進めることとしています。また,その実施に当たっては研究開発課題の評価,研究機関の評価,研究者の業績評価が,体系的かつ効率的に行われるようにすることとしています。その際,以下の点について重点を置いて改革を進めることとしています。

{1} 評価における公正さと透明性の確保,評価結果の資源配分への反映

 研究開発課題の評価,研究機関の評価,研究者の業績評価のそれぞれにおいて,客観性の高い評価指標や外部評価を活用するとともに,評価される側に対して,評価手法・基準等の周知や評価内容の開示などの徹底を行うことなどにより,従来以上の評価の公正さと透明性の確保を図る。

 評価結果に基づいて,課題の継続,拡大・縮小,中止などの資源配分や,研究者の処遇に適切に反映させるといったように,評価結果を研究開発に適切に活用する。

{2} 評価に必要な資源の確保と評価体制の整備

 研究費の一部を評価の業務に充てる,評価部門を設置して研究経験のある人材を国の内外を問わず確保するなど必要な資源を充てて,評価体制の充実を図るとともに,研修等を通じて人材の養成に努める。また,評価体制の整備に伴い発生する審査業務等を効率化し,評価をより高度なものとするために電子システムの導入を図る。評価体制の整備に関しては,国全体として,個々の課題に関し,研究者,資金,成果,評価者,評価結果などをまとめたデータベースを整備する。


(4) 文部科学省における評価システムの改革

 文部科学省では,平成13年度において,運営等を効率的に行う評価運営者及び高度な研究開発を的確に評価するため,研究者としての幅広いバックグランドを持った研究評価者の体制を整備するために調査研究を行うとともに,科学技術振興調整費において平成13年度から電子メールによる申請受付を実施しています。

 また,現在,内閣府を中心にして研究開発評価を含む政府全体の研究開発データベースの構築が行われており,文部科学省としても積極的に参画・協力しています。

 さらに,今後,第2期科学技術基本計画の方向性に沿って,現行の研究開発評価に関する大綱的指針を改定することとされ,内閣府に設置された総合科学技術会議において検討が行われ,平成13年11月に大綱的指針が改定され,内閣総理大臣決定がなされました。

文部科学省としては,改定された大綱的指針も踏まえた研究開発評価の改革に積極的に取り組みます。


(5) 研究開発評価を巡る状況と対応

 平成13年1月から,政策評価制度が全政府的に導入されるとともに,14年4月から「行政機関が行う政策の評価に関する法律」が施行されるなど,研究開発も含め重要政策については政策的な観点から評価を行っていくことになります。また,13年4月からは,独立行政法人通則法に基づき,独立行政法人となった国立試験研究機関などに対し独立行政法人評価委員会による評価が実施されています。

 文部科学省としても,これらの状況に対応して,既存の取組を踏まえつつ一層の改善・充実を図ります。


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