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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第6章  科学技術の戦略的重点化
第7節  宇宙分野の研究・開発・利用の推進
5  宇宙輸送



(1) H-IIAロケット

 静止衛星等の人工衛星の打上げのため,N系ロケット,H-Iロケットの開発を経て,1990年代における大型人工衛星の打上げ需要に対処するために宇宙開発事業団が開発した,2トン程度の静止衛星を打ち上げる能力を有する2段式のH-IIロケットは,第1段,第2段ともに液体酸素・液体水素エンジンを採用した大型のロケットであり,平成6年2月の試験機1号機から,9年11月の6号機まで,計5機の打上げに成功しました。

 しかしながら,平成10年2月に打ち上げた5号機は,第2段エンジンの早期燃焼停止により,通信放送技術衛星(COMETS)を所定の軌道に投入することに失敗しました。また,この失敗を受け,8号機は所要の対策を講じて11年11月の打上げに臨みましたが,第1段エンジンの早期燃焼停止により運輸多目的衛星(MTSAT)を所定の軌道に投入することに失敗しました。

 これらの失敗を踏まえ,今後我が国の主力ロケットとなるH-IIAロケットの開発に集中し,これを着実に遂行するため,平成12年度打上げ予定であったH-IIロケット7号機については打上げを中止することにしました。また,より信頼性の高いH-IIAロケットの開発に向けて第1段エンジンの設計変更に着手するとともに,打上げ時期を延期しました。

 その後,数度の試験を行い,問題ないことが確認されたので,平成13年8月29日に宇宙開発事業団種子島宇宙センターにおいて,H-IIAロケット試験機1号機の打上げが行われました。その結果,同機は,予定の軌道に打ち上げられ,H-IIAロケットの機能確認に必要な所定のデータを取得し,打上げは成功裏に終了しました。

 なお,平成13年度冬期には,H-IIAロケットにより,民生部品・コンポーネント実証衛星(MDS-1)の打上げが予定されています。

H-2Aロケット


(2) M系ロケット

 科学衛星打上げのため,宇宙科学研究所では,L(ラムダ)ロケットの開発を経てM(ミュー)ロケットを開発してきました。

 M系ロケットは,全段に固体推進薬を用いたロケットです。近年,低軌道へ約1.8トンの打上げ能力を有するM-Vロケットの開発を進め,1号機,3号機の打上げに成功しました。しかしながら,平成12年2月に打上げられた4号機は,第1段モータの異常により,打上げに失敗しました。

 M-Vロケットについては,宇宙開発委員会技術評価部会等における原因究明と今後の対策の審議に基づき,不具合対策及び開発を行っています。


(3) 宇宙往還技術試験機(HOPE-X)

 無人有翼往還機の主要技術の確立を図るとともに,将来の再使用型輸送機の研究に必要な技術蓄積を図ることを目的とした宇宙往還技術試験機(HOPE-X)については,これまでの開発成果を踏まえた成果の取りまとめを行いつつ,再使用型輸送系の要素技術等の研究開発や高速飛行実証(平成14,15年度を目標)に集中して進めることとしています。


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