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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第6章  科学技術の戦略的重点化
第6節  原子力の研究開発の推進
3  環境放射能調査の推進


 現在,自然放射線以外に放射線(能)レベルに影響を与え得る放射線源として,原子力の平和利用に伴う原子力発電所,再処理施設などの原子力施設のほか,諸外国の核爆発実験に伴う放射性降下物などがあります。

 環境放射能調査は,そうした環境に存在する自然放射線(能)レベルと,人間の活動により付加される放射線(能)レベルの調査を行うことにより,国民の被ばく線量の推定・評価に資することを目的としています。

 文部科学省は,環境放射能調査の中心として関係省庁を取りまとめ,原子力施設周辺における事業者及び関係道府県が行う放射能調査を支援しています。また,諸外国の核爆発実験に伴う放射性降下物及び原子力軍艦寄港地周辺の調査を実施しています。

 これらの調査で得られたデータにより総合的な環境中の放射線(能)レベルの監視と把握が行われているほか,これに必要な調査研究も進められています。


(1) 原子力施設周辺等の放射能調査

 原子炉設置者等及び関係道府県においては,原子力施設周辺における環境放射能調査を実施しています。

 文部科学省は,{1}各道府県が行っている調査に係る分析の精度の向上,{2}放射能調査のデータの収集管理及び都道府県の分析実務者の技術研修,{3}原子力施設周辺の沖合い漁場を中心とした海洋環境放射能の調査・分析を通じて,放射能水準を総合的に評価把握しています。


(2) 放射性降下物への対応

 環境放射能調査は,諸外国で実施された核爆発実験の影響を把握するため,関係省庁及び都道府県等の協力で続けられてきましたが,昭和61年4月の旧ソ連チェルノブイリ原子力発電所事故の経験を踏まえ,放射能調査を47都道府県全部に拡大する等充実強化が図られました。

 現在の放射能調査は,空間線量率,浮遊塵,降水及び降下物,上水,日常食,米,牛乳,魚介類,土壌,海水,海底土などの環境試料などについて行われています。

 また,放射線医学総合研究所をはじめとする関係機関において,環境,食品,人体における放射性核種の挙動,分布等について研究が行われています。


(3) 原子力軍艦寄港に伴う寄港地沿岸及び周辺の放射能調査

 米国の原子力潜水艦の我が国への寄港については昭和39年8月以降,また,原子力水上軍艦については昭和42年11月以降,政府はその寄港を認めてきましたが,寄港時等においては,文部科学省を中心として海上保安庁,水産庁,関係地方公共団体等の関係機関が協力して放射性物質の排出を監視するための寄港時調査や,平常時における放射線レベルや海水等に含まれる放射能の長期変動を調査するための非寄港時調査を実施しています。


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