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第1部   21世紀の教育改革
  教育改革Q&A
  Q7


QUESTION
 児童生徒の出席停止制度が新しくなったとききましたが,どのような内容であり,教育の現場はどう変わるのでしょうか。

ANSWER
 児童生徒の問題行動への適切な対応を図るため,平成13年6月,学校教育法を改正し,出席停止制度について,{1}要件を明確化し,{2}手続規定を整備し,{3}出席停止期間中の児童生徒への学習等の支援措置を講ずることとしました。これにより,出席停止制度の一層適切な運用を図り,児童生徒が安心して学ぶことのできる学校の環境づくりを進めていきます。

(出席停止制度とは)

 出席停止は,市町村立の小・中学校において,「性行不良であって他の児童生徒の教育に妨げがあると認める児童生徒がある」とき,市町村教育委員会が,その保護者に対して命ずることができるとされているものです。

 この出席停止の制度は,本人の懲戒という観点からではなく,学校の秩序を維持し,他の児童生徒の義務教育を受ける権利を保障するという観点から設けられているものです。

 なお,平成12年度の出席停止措置件数は55件となっています。

(今回の改正の趣旨)

 児童生徒の問題行動については,暴力行為の件数が過去最高となるといった状況にあります。そうした中,最近では,平成12年12月の教育改革国民会議の報告において,「問題行動を起こす子どもへの対応をあいまいにしない」ということが提言されました。

 一方,これまでの出席停止制度については,法律上,具体的な要件が明確でなく,また,その手続が規定されていませんでした。さらに,出席停止期間中の指導について充実を図ることも重要な課題です。

 このため,出席停止制度の一層適切な運用を期するため,次のような内容の改正を行いました。

{1} 他の児童生徒や教職員に対する暴力行為など,出席停止の対象となる具体的な行為を掲げ,それらを繰り返し行うということを明示し,要件の明確化を図る
{2} 保護者からの意見聴取や,理由や期間を記載した文書の公布を義務付けるなど出席停止のための手続に関する規定を整備する
{3} 出席停止期間中の児童生徒に対する学習支援等の措置を市町村教育委員会が講じることとする

(改正で何が変わるのか)

 出席停止は,児童生徒の教育を受ける権利にかかわる重大な処分であり,適切な運用が必要です。

 要件が明確になったことによって,これに該当するような深刻な問題行動が繰り返されたときに出席停止が適切に行われることになります。他の児童生徒がいじめや暴力行為などに苦しんだり,授業が受けられないといった状態が改められ,その教育を受ける権利が保障されます。一方で,あいまいな理由によって問題行動を起こす児童生徒を出席停止とすることもできなくなります。

 また,出席停止とするに当たって,保護者からあらかじめ意見を聴いたり,文書を交付することを義務付けたことによって,慎重な手続がとられることになります。

 さらに,出席停止となった場合にも,教職員が家庭訪問を行って学習指導や教育相談を行ったり,関係機関の職員と連携して指導に当たるなど,期間中の指導が一層充実したものとなります。また,個々の児童生徒に着目して,ふさわしい関係機関の専門的職員から成る「サポートチーム」を組織して,指導・援助に当たることもあります。

 このように,今回の改正によって,学校では,児童生徒の実情に配慮しつつ,問題行動への一層適切な対応がなされることになります。

 もちろん,児童生徒の問題行動に対応するためには,日ごろからの生徒指導を充実することが,まずもって必要です。学校は,出席停止そのものによって問題の解決を図ろうとするのではなく,全教職員が一致協力し,児童生徒の悩みを受け止め,内面の理解に努めること,自己達成感を味わわせる指導を行うことが重要です。


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