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第1部   21世紀の教育改革
  教育改革Q&A
  Q3


QUESTION
 家庭での教育はとても重要だと思いますが,家庭教育の向上のための取組として,何か新しく行われていることはありますか?

ANSWER
 子育てサークルのリーダーなど,地域で子育てを支援する活動を行っている方々が,より多く,公民館の運営などの社会教育行政の場に参加することができるようになりました。

 近年,親が子どもを殴ったり,子どもに全く食事を与えないといった児童虐待が深刻化しています。その背景として,核家族化が進み,祖父母から子育てについての豊かな経験や知恵が伝わりにくくなっていることや,地縁的なつながりが薄くなって近所の人同士が気軽に子育てについて話をする機会が少なくなったことなどにより,子育てに関する悩みや不安を抱えたり,子どもにどのようにしつけをしていいのか分からないといったケースが増えていると指摘されています。

 このため,今年「社会教育法」が改正され,家庭教育の向上のための社会教育行政の体制の整備が図られることとなりました。

1. 家庭教育についての講座の開設などの事務を,教育委員会の事務として明記しました。

 これまでも,家庭教育に関する学級・講座などは各地の公民館や教育委員会で開設されていましたが,このことは,社会教育法に教育委員会の事務として書かれていませんでした。今回の改正で,教育委員会の事務として家庭教育に関する講座の開設などが法律にはっきりと書かれました。このことにより,家庭教育に関する講座が,就学時の健康診断や乳幼児の健康診断,学校説明会やPTAの会合など多くの親が集まる機会や企業等の職場内など,より多くの機会に開かれるようになることや,乳幼児を持つ親や仕事を持つ親でも参加しやすいよう,託児サービスを実施したり,講座の実施日や時間帯に対する配慮を行うことなど,受講者の方々の学習ニーズや地域の実情に応じた学習機会がさらに多く提供されることが期待されています。なお,文部科学省では,今年度から「子育て学習の全国展開」として,就学時の健康診断や乳幼児健康診断等の機会を活用した子育て講座を実施する市町村に対して補助していますが,こうした講座の一部では託児サービスが実施されています。

2. 子育てサークルのリーダーなど,地域で子育て支援の活動をされている方々が,より多く,公民館の運営などの社会教育行政の場に参加することができるようになります。

 最近,子育て中の親を支援する子育てサークルや子育てに関するボランティアの活動が活発になっていますが,こうした活動をしている方々が気軽に集える場として公民館を提供することや,こうした方々の活動を情報誌で紹介するなどの支援をしたり,こうした方々の意見を社会教育行政に活かすことは大変重要なことです。

 ところが,今までこうした方々は,公民館の運営審議会の委員や,教育委員会に対して社会教育行政についてのアドバイスなどをする社会教育委員の委嘱範囲に該当せず,ほとんどこのような場に参加していませんでした。

 そこで,今回,「家庭教育の向上に資する活動を行う者」をこれらの委員に委嘱できることが法律に規定され,各地の教育委員会が,子育てサークルのリーダーや「子育てサポーター」など,家庭教育に関する悩みや不安を抱く親からの相談に対応したり,情報提供を行っている方々を委嘱することができるようになりました。今回の法改正後,一部の地方公共団体では,子育てサークルのリーダー等を社会教育委員に登用しています。今後,各地の公民館や教育委員会において,こうした家庭教育の現状に詳しい方々の意見を聴いたり,助言を受けることなどにより,公民館の運営やその他の社会教育行政において家庭教育を支援する取組が一層充実することが期待されます。

3. 国や地方公共団体が,社会教育行政を進めるにあたって家庭教育の向上のために必要な配慮を行うこととされました。

 子育てサークルのリーダーなどを社会教育委員などとして委嘱を進めることや,各地の教育委員会が作成する社会教育に関する諸計画に家庭教育の充実に資する施策を積極的に位置付けることなどにより,家庭教育に関する学習機会や情報の提供,相談体制の整備,地域で子育てを支援する体制の整備など,家庭教育の向上のための施策の充実が図られると考えられ,実際,一部の地方公共団体では家庭教育を支援するための新たな取組を行っています。


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