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第1部   21世紀の教育改革
第4章  新しい時代に対応した学校づくり

 教育に対する国民の信頼が揺らいでいる背景には,社会性の欠如など子どもの変化や学級崩壊など子どもの問題行動をはじめとする現象面の問題とともに,子どもの個性や能力に応じた教育が必ずしも十分になされていないことに対する不満,更には,グローバル化,IT革命や科学技術の急速な進展など近年の経済社会の変化のスピード化に対し社会システムの基盤である教育が十分対応できていないという問題が挙げられます。

 こうした教育をめぐる問題の底流にあるのは,初等中等教育から高等教育までの教育システムやこれに携わる関係者の意識が,時代を通じて守るべき基本理念や基本的な制度を維持しながら,国民の期待や要望,社会の変化を敏感に察知し,機敏に対応していく体制になっていないという問題があると思われます。すなわち,国民の要望や社会の変化に適切に対応する教育体制の整備や関係者の意識改革により新しい時代にふさわしい教育システムを実現することが,教育改革の主要課題の一つと位置付けられるのです。

 従来,学校は,ともすれば,社会の動きとは関わりなく,自己完結的な組織や行動原理の下で運営されがちでした。

 新しい時代の教育システムの実現には,社会との関わりの中で学校の在り方をとらえ直し,地域に開かれ,その信頼に応える学校づくりを進めることが不可欠です。このためには,学校を支える教育委員会が,主体的かつ積極的に教育行政を展開することや,各学校が,家庭や地域の要望等を踏まえた特色ある教育活動を行うことができるようにするとともに,学校の教育活動について保護者や地域住民に対する説明責任を果たすことが必要です。

 文部科学省においては,{1}教育委員会が,地域住民の多様な要望に的確に対応した主体的な教育行政を展開し,学校の創意工夫ある取組を支えるため,教育行政の地方分権を進め,教育委員会の活性化を図ること,{2}学校運営に地域の意見を反映させる仕組みである学校評議員制度の導入など,開かれた学校づくりを推進するとともに,学校の自己評価システムを確立すること,{3}校長のリーダーシップのもと,特色ある学校づくりを主体的に行うことができるようにするため,人事や予算に関して学校の裁量を拡大すること,{4}教員がその能力を適切に評価され,処遇がなされるような評価システムを整備すること,{5}教員が学校の目標の実現に向かって社会性を磨き絶えず切磋琢磨し資質を向上することができるような研修システムや競争的環境を整備することを進めていくため,必要な施策を進めているところです。


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