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第1部   21世紀の教育改革
第1章  21世紀の教育改革の基本的な考え方
第2節  教育改革の視点


 現在の教育改革を貫く基本的な理念は,我が国に,人々が生涯のいつでも自由に学習機会を選択して学ぶことができ,その成果が適切に評価されるような「生涯学習社会」を構築することにあります。「生涯学習社会」の構築は,臨時教育審議会においても教育改革の基本理念の一つとして打ち出されています。国際的にも,平成11年のケルンサミットにおいて採択された「ケルン憲章」や,12年のG8教育大臣会合における「議長サマリー」においても示されているとおり,伝統的な工業化社会から知識社会へと変容しつつある現在,「生涯学習社会」の構築を目指していくことが,先進国共通の課題として認識されているところです。

 また,今日の我が国の教育をめぐる危機的な状況に対応していくことが急務となっています。今後の教育の在り方について幅広く検討するため,内閣総理大臣の下に設置された「教育改革国民会議」においては,平成12年3月の発足以来,全体会や三つの分科会での審議を重ね,平成12年の12月22日に「教育改革国民会議報告―教育を変える17の提案―」を提出しました。報告の改革案の検討に当たっては,「画一性の打破と才能の育成,学校教育や教育行政のあり方についても,基本に立ち返って検討する」「改革の具体的な動きをつくる」という二つのことが基本的な考え方とされ,教育改革を進めていく上では,{1}人間性豊かな日本人を育成する教育を実現する,{2}一人ひとりの才能を伸ばし,創造性に富んだリーダーを育てる教育システムを実現する,{3}新しい時代にふさわしい学校づくりとそのための支援体制を実現する,という三つの視点が重要であるとされ,17の提案がなされました。

■教育改革国民会議報告―教育を変える17の提案(抄)―

◆人間性豊かな日本人を育成する◆

・教育の原点は家庭であることを自覚する・学校は道徳を教えることをためらわない・奉仕活動を全員が行うようにする・問題を起こす子どもへの教育をあいまいにしない・有害情報等から子どもを守る

◆一人ひとりの才能を伸ばし,創造性に富む人間を育成する◆

・一律主義を改め,個性を伸ばす教育システムを導入する・記憶力偏重を改め,大学入試を多様化する・リーダー養成のため,大学・大学院の教育・研究機能を強化する・大学にふさわしい学習を促すシステムを導入する・職業観,勤労観を育む教育を推進する

◆新しい時代に新しい学校づくりを◆

・教師の意欲や努力が報われ評価される体制をつくる・地域の信頼に応える学校づくりを進める・学校や教育委員会に組織マネジメントの発想を取り入れる・授業を子どもの立場に立った,わかりやすく効果的なものにする・新しいタイプの学校(“コミュニティ・スクール”等)の設置を促進する

◆教育振興基本計画と教育基本法◆

・教育施策の総合的推進のための教育振興基本計画を・新しい時代にふさわしい教育基本法を

 こうした教育改革の視点に共通する基本的考え方は,臨時教育審議会で示された,「個性重視の原則」「生涯学習体系への移行」「国際化,情報化等の変化への対応」などの基本的方向を更に充実・深化させるとともに,更に「21世紀の教育改革」は,「地方分権の推進」「情報公開と説明責任の発揮」「適切な評価の推進」などを通じて教育システム全体を国民の期待や要望,社会の変化を敏感に察知し機敏に対応していくように変革する「教育の構造改革」を推進しようとするものです。


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