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第2部   科学技術活動の動向
第4章  国際交流の動向
1.  国際機関における活動
(2)  経済協力開発機構(OECD)


経済協力開発機構(OECD)は,その目標として高度の経済成長と生活水準の向上,開発途上国援助,世界貿易の拡大を掲げており,これらの目標達成のためには科学技術の振興が不可欠であるとして,加盟国間の科学技術に関する各種協力を積極的に進めている。

OECDにおける科学技術に関する活動は,科学技術政策委員会(CSTP),工業委員会,環境委員会,原子力機関(NEA),国際エネルギー機関(IEA)等を通じて,加盟国間の意見・経験等の交換,情報及び人材の交流,統計資料等の作成,共同研究の実施などの形で行われている。

CSTPでは,閣僚レベルの科学技術大臣会議,通常年3回開催される定期会合及び各種特別会合を通じての活動を行っており,下部組織として各種専門家グループ等を設けて,R&D統計,東西技術移転,開発途上国への技術移転,情報・電算機・通信政策(ICCP),中小企業の技術革新,大学の研究機能等について意見交換,調査研究を行っている。このうちICCP作業部会では,電子計算機の普及等による社会経済的影響について各種のテーマ(個人データの国際流通とプライバシー保護,開発途上国への科学技術情報移転等)をとりあげ,各活動方針に基づいて作業が行われている。最近1年間の特筆すべき活動としては,1980年6月に「技術革新上級会合」,1980年10月に「ICCP上級会合」,1980年6月,同年10月及び1981年1月に第27〜29回定期会合がそれぞれ開催されるととに,1981年3月には,第6回科学技術大臣会議が開催され,1980年代及びそれ以降の科学技術と社会の展望,技術革新政策等について活発に討議された。

原子力分野については,NEAで協力活動が行われており,我が国は,正式加盟国として各種会議に出席し,情報交換に努めるほか,共同事業のハルデン計画,新国際食品照射計画,国際ウラン資源評価計画,NEAデータバンクに参加している。なお,1979年10月以降,我が国はNEAの最高意思決定機関であるNEA運営委員会の議長国となっている。

環境分野については,環境委員会で協力活動が行われており,同委員会及びその下部機構である経済専門家,大気管理政策,水管理政策,化学品等の各グループは,加盟各国の環境問題に対する高い関心を背景に活発な活動を続けており,我が国も積極的に活動に参画している。

IEAは,石油消費国間で協調してエネルギーに関する共同戦略を作り,エネルギーの安定供給を図ることを目的として,1974年11月に設立され,以来,この目的に従って,緊急時対策として石油の備蓄,需要抑制,石油の融通等,長期協力として省エネルギー,燃料転換の推進,新エネルギー研究開発問題等を検討してきた。

新エネルギー研究開発については,エネルギー研究開発委員会(CRD)が設けられており,IEA全体のエネルギー研究開発実証戦略の策定,定期的な各国のエネルギー研究開発政策の審査を通じての効果的なエネルギー研究開発実証計画の育成及びエネルギー研究開発共同プロジェクトの設定と運営を行っている。1981年3月末現在,12分野で38実施協定・73共同プロジェクトが実施されており,我が国は11分野(省エネルギー,石炭,石油,原子力,地熱,太陽エネルギー,バイオマス変換,波エネルギー,風エネルギー,核融合エネルギー,水素)の18協定・30共同プロジェクトに加入している。

IEA全体のエネルギー研究開発実証戦略の策定については,1976年以降,分析・検討が行われてきた結果,報告書としてまとまり,1980年11月に公表された。この戦略は代替エネルギー開発のスピードを現在以上に早める必要性を強調したものであった。引き続き,更に詳細な分析作業を行うための共同プロジェクトが開始された。

IEA閣僚レベル理事会は1980年5月と12月に開催された。これら2回の会合では,それぞれ「国際エネルギー技術グループ(IETG)報告書」及び「石炭産業諮問委員会(CIAB)報告書」が報告されるとともに,短期の石油市場問題及び中長期のエネルギー構造変化問題等について討議が行われた。


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