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第2部   科学技術活動の動向
第4章  国際交流の動向
1  国際機関における活動
(2)  経済協力開発機構(OECD)


経済協力開発機構(OECD)は,その目標としてできるだけ高度の経済成長と生活水準の向上,開発途上国援助,世界貿易の拡大を掲げており,これらの目標達成のためには科学技術の振興が不可欠であるとして,加盟国間の科学技術に関する協力を積極的に進めている。

OECDにおける科学技術に関する活動は,科学大臣会議,科学技術政策委員会(CSTP),環境委員会,原子力機関(NEA),国際エネルギー機関(IEA)等を通じて加盟国間の政策調整,情報及び人材の交流,統計資料などの作成,共同研究などの形で行われている。

科学技術政策委員会(CSTP)では,情報,電算機,通信関係の技術の発展に伴う社会,経済,文化等に及ぼす影響を総合的に検討するために,1976年10月に新たに情報・電算機・通信政策(ICCP)作業部会を設立した。また,1975年から1976年にかけて,日本の社会科学政策レビューを実施した。そのほか,技術と産業の構造的適応,開発途上国との間における科学技術に関する協力等の検討が行われている。

1970年に設置された環境委員会では,経済政策,産業政策,科学技術政策などの幅広い視点から環境問題を検討しており,1975年に従来の組織を改めて,大気管理,水管理,化学品,都市・土地利用,騒音,リサイクリング,経済専門家,エネルギー・環境,越境汚染などの各グループでそれぞれの分野の専門家による政策的,技術的検討を行っている。1976年11月に我が国において日本の環境政策レビュー会合が開かれた。

原子力分野については,NEAで協力活動が行われており,我が国は正式加盟国として各種会議に出席し,情報交換などに努めるほか,共同事業のハルデン計画,新国際食品照射計画,中性子データ編集センター及び計算機プログラムライブラリーに参加している。1975年12月NEA運営委員会は,原子力の安全性,廃棄物処理処分,パブリックアクセプタンス,燃料サイクルを4大重要分野とする1976年度計画を採択し,OECD理事会で承認されたほか,組織を安全・規制と開発に分割するなど,その態勢も整え,今後の積極的な活動が期待されている。

IEAは,石油消費国間で協調してエネルギーに関する共同戦略を作り,エネルギーの安定供給を図ることを目的として,1974年11月に設立された。

以来,IEAでは緊急対策として石油の備蓄,需要抑制,石油の融通等,長期協力として合理化等による省エネルギー,エネルギー研究開発問題等が検討されてきた。

エネルギー研究開発については,その重要性が認識され,IEA理事会の下に新たにエネルギー研究開発委員会が設立された。本委員会の下には,14のエネルギー研究開発テーマ別の作業部会が設けられており,共同事業実施に関する実施協定を作成するための作業を進めてきている。これらの実施協定は,1977年10月現在22実施協定,30共同事業が実施されるべく締結されており,我が国はこれらの事業のうち,石炭一般技術情報(77.3加入),強力中性子源(76.5加入),原子炉安全(76.3加入),太陽暖冷房(77.10加入),水からの水素製造(77.10加入)の5実施協定,7共同事業に加入している。

また,1977年10月第2回目のIEA閣僚理事会が開催され,石油輸入削減目標の設定,目標達成のためのエネルギー政策12原則の策定,エネルギー研究開発にかかる新実施協定の締結及び共同コミュニケの採択を行い,エネルギー研究開発の重要性について各国が共通の認識を深めた。


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