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第1部   安定成長下における技術開発推進への課題
第2章  科学技術活動の停滞
第1節  技術導入の停滞傾向とその要因
1  外国技術導入の停滞傾向


戦後における我が国の目覚ましい経済成長の原動力となってきた技術革新は,外国からの導入技術に負うところが大きかった。特に,我が国の基幹産業である重化学工業部門では鉄鋼,石油化学,エレクトロニクス,自動車などの諸分野における主要技術のほとんどを外国から導入することにより,発展の礎を築いてきたと言えよう。

この経過について見ると,昭和35年においては,導入技術による民間企業の売上高への貢献度が10.8%(通産省「外国技術導入の現状と問題点」による)にまで達している。

その後も積極的な技術導入の自由化政策(昭和43年から始まり,49年の電子計算機技術の自由化によって全面自由化に至る)が展開され,48年度までは第1-2-1図に示すように外国からの技術導入件数は急激な伸長振りを示した。

しかしながら近年に至り,外国からの技術導入に停滞傾向が顕在化してきた。

第1- 2-1図  外国技術導入件数(甲種)の推移

第1-2-2図 外国からの技術導入に伴う対価支払額及び外国技術導入度の推移

第1に,技術援助契約に基づく外国技術導入件数(甲種)の推移を見ると,第1-2-1図に示すとおり導入件数は昭和48年度のl,931件をピークにして,ここ数年停滞傾向にある。51年度はやや増加したというものの前年度比4.1%増の小幅なものであり,48年度のピーク時とはなお大きな差が存在する。また,導入件数の停滞傾向の様相は技術分野により若干異なっており,例えば導入件数のピーク時については「化学」は46年度,  「機械」 「電気」「金属」は47年度,「その他」は48年度と1〜2年の開きが見られる。

第2に,外国からの技術導入に伴う対価支払額の推移について見ると,第1-2-2図に示すように,昭和48年度まで大幅に上昇を続けた対価支払額は,48年度を境に横ばい傾向に転じていたが,51年度には前年度比19%増と再び上昇の気配を示している。しかし,経済活動の規模も同時に拡大しているため,対価支払額の推移が技術導入の動向を適切に反映しているとは言い難い。

そこで,技術導入の動向を適切にとらえるため,対価支払額の国民総生産に対する比率(外国技術導入度)を求め,その推移を見ることとする。外国技術導入度は昭和40年代前半までは0.2%前後の水準を保っていたが,46年度以降は低下傾向に転じ51年度までの5年間に0.21%から0,15%へと低下している。このことは,我が国全体として見ると,実質的に技術導入が停滞していることを意味する。更に,業種別の技術導入の動向を適切につかむため,国全体の場合の国民総生産の代わりに企業の売上高を用いて46年度から50年度までの業種別の外国技術導入度の変化を見ると,第1-2-3図に示すとおり,輸送用機械工業を除くすべての業種(外国技術導入度が0.05%以上の業種)において,導入庫の低下が認められる。特に,導入度の高い業種である電気機械工業,機械工業,化学工業はそれぞれ0.51%から0.29%へ,0.39%から0.25%へ,0,33%から0.19%へと導入度がいずれも大幅に低下している。

第1-2-3図 主要業種の外国技術導入度の変化


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