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第1部   安定成長下における技術開発推進への課題
第1章  我が国の科学技術の現状
第2節  技術水準及び技術開発力の現状
1  技術水準及び技術開発力水準の総合評価


まず,技術水準を表わす指標として,ここでは,1)特許登録件数,2)技術貿易額,3)技術集約製品の輸出額,4)製造業の総付加価値額を取り上げた。

これらの四つの指標について各項目ともアメリカを100とした時の日本,西ドイツ,イギリス,フランス各国の指数を算出し,これを単純平均したものを技術水準の総合指数とした。

第1-1-2図 主要国の技術水準及び技術開発力水準

次に技術開発力水準については,それを表わす指標として,1)技術水準,2)研究開発資源の投入量,3)研究開発の成果を取り上げた。

これらの指標のうち,技術水準については前出の指数をそのまま使用し,研究開発資源の投入量については研究投資額と研究者数を,研究開発の成果については技術輸出額と国外で取得した特許件数をそれぞれ指標として取り上げ,技術水準指数の算出方法に準じて,技術開発力水準の総合指数を算出した。これらの結果を表わしたものが第1-1-2図である。

これによると,我が国の技術水準は,1960年代後半では,アメリカの22.2%で,これら5カ国の中では最低となっていたが,1970年代前半になると,41.O%と急速に向上し,また,順位では西ドイツに次いで第3位になってきている。この間の国別の相対的な技術水準の向上の程度を見ると,日本の技術水準の向上が特に著しく,次いでフランス,西ドイツが続いているが,イギリスは対アメリカ比がほとんど変化していない。

一方,技術開発力水準は,1960年代後半では,アメリカの14.6%にすぎず,これら5カ国の中では最低であったが,1970年代前半では30.0%と急速に向上し,イギリス,フランスを追い抜き西ドイツに次いで第3位になってきている。

このように我が国の技術水準及び技術開発力水準は,近年,急速に向上し,順位ではそれぞれアメリカ,西ドイツに次いで第3位となっているが,この両国,特にアメリカとの格差は依然として大きい。

これは,我が国では鉄鋼業,自動車工業,造船工業などに見られるように,産業分野によっては欧米先進諸国の水準との格差をほとんど解消し,または,凌駕するものも多くなっている反面,航空機工業,宇宙開発,原子力開発などに見られるように先導的・基盤的な分野などにおいては,なお格差が大きいことを反映しているものと考えられる。


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