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  はじめに

近年,我が国の社会経済は,資源・エネルギー問題が顕在化するとともに,環境・安全問題,経済成長の鈍化等とあいまって,大きな転機を迎えている。

このような情勢の変化に対応し,科学技術会議は,昭和52年5月,内閣総理大臣に諮問第6号「長期的展望に立った総合的科学技術政策の基本について」に対する答申を行った。この答申においては,我が国の将来が科学技術の新たな発展にかかっているところから,創造的かつ先行的な科学技術活動の推進が強く求められていることを指摘し,21世紀への展望に立った科学技術政策の大綱を提示している。

今後,我が国においてはこの大綱に沿って,社会経済の当面する諸問題の解決等に寄与する自主技術開発型の研究開発を積極的に推進していくこととなるが,そのためには,まず資金と人材が十分に確保されなければならない。しかしながら,現状について見ると研究関係人材は着実に増加しているものの,経済情勢の変化に伴って,研究資金の十分な確保を図ることに制約が加わってきている。これは,我が国における研究費総額の約7割を支出してきた民間企業の研究投資が著しく停滞してきていることによるところが大きい。更に,これまで民間企業における生産技術の発展に大きく貢献してきた海外からの技術導入に困難化の傾向が見受けられ,今後,民間企業における技術水準及び技術開発力の維持・向上を図る上での制約となることが憂慮される。

このような観点から本年度白書の第1部においては,現下の科学技術活動の停滞傾向に焦点を当てて分析することにより,問題点の所在を明らかにし,それを踏まえた上で安定成長下において特に民間企業が技術開発を効率的に推進するための課題を示唆し,その一つである国内の技術移転の推進に焦点を絞って,今後留意すべき点について述べることとした。

なお,第2部及び第3部においては,例年どおりそれぞれ科学技術活動の動向及び政府の施策を取りまとめている。


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