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第2部   科学技術活動の動向
第2章  科学技術情報活動の動向
3  科学技術情報の処理技術の研究開発


科学技術情報を効率的に円滑に流通させるためには,多様かつ膨大な量の科学技術情報を整理し,蓄積するとともに,必要に応じて蓄積情報を敏速かつ適確に検索し,提供する技術が不可欠である。特に,多様化し増大する情報を適確に処理し利用者の用に供するためには,電子計算機を利用した情報検索システムの確立が必要となっており,各情報機関において積極的にその研究開発が進められている。

このほか,情報の整理,蓄積,流通に関する技術,情報の記録伝送に関する技術,情報検索に関する技術,言語処理技術,情報処理ハードウェアに関する技術など多くの研究開発が進められている。

以下,我が国の主要な情報機関における研究開発について概観する。

日本科学技術情報センター(JICST)は,昭和42年に漢字処理の可能な電子計算機システムを導入し,漢字,カナを用いた科学技術文献速報の自動編集システムなどを開発するとともに, JICST理工学文献ファイル(和文),MEDLARS医学文献検索ファイル(英文)及びCAC化学文献ファイル(英文)を用いたバッチ検索システムを開発して,現在,それらによるサービスを開始している。

また,昭和49年度からは,昭和51年10月からのサービス開始を目途に,実験的オンライン文献検索システムの開発を進めている。このシステムでは,JICST理工学文献ファイル,CAC化学文献ファイル,MEDLARS医学文献ファイルに収録された約350万件の文献を,日本科学技術情報センター本部,支所及び公共的機関に設置された10台前後の端末より,会話形式により検索することができる。更に,この成果を基に,より多種,大量の情報の検索を可能にし,また,検索機能もより充実されたシステムを実現するための準備を進めている。

日本科学技術情報センターでは,そのほか,情報提供の高度化,多様化などを図るために,実用シソーラスの作成,既存磁気ファイルの多種利用技術の検討,ディスプレイ装置による漢字入力の校正システムの実験などを行いつつ,必要な技術開発を進めている。

国立国会図書館は,昭和45年に漢字処理可能な電子計算機システムを導入して以来,欧文及び和文雑誌所蔵目録の編集システム,国会会議録の総索引の編集,検索システム,米国議会図書館作成のMARCテープを用いた洋書の編集,検索システム及び米国商務省作成のUSGRAテープを用いた海外科学技術資料月報(ADレポート,PBレポートが対象)編集システムを開発し,現在それらを実用に移している。更に,納本週報,全日本出版物総目録,蔵書目録,各種主題書誌の編さん及び印刷カードの作成を含めた日本版MARCの開発並びに雑誌記事索引の機械編さんシステムを中心とした技術開発を行っている。

農林省農林水産技術会議は,情報処理のためのシソーラスの作成,試験研究課題機械検索システムの開発を行っている。

(財)日本特許情報センターは,特許の書誌的事項(出願番号,公告番号,発明者,出願人,特許分類,発明の名称など40項目)データを蓄積した検索マスターテープを用いた検索サービスを実施するとともに,ファセット分類による特許の技術内容面の検索システムを研究開発し,現在,検索サービスを行っている。同センターでは,また,会社別,分類別などの特許件数を電子計算機で集計作成する統計作成システム及び公開公報対策として,キーワード方式と分類方式の併用を主体とした広域検索システムも開発している。

(財)日本医薬情報センターでは,市販の医薬品名(約37,000点)について,漢字電子計算機による入出力システムの開発を行っている。

(財)国際医学情報センターでは,薬の名称変換ファイルの作成及びその検索システムの開発,医療統計,診療情報,医薬品情報などの情報を総合的に処理し,利用に供する医療情報のサービスシステムの開発及び漢字を用いた医学情報源データベースの研究開発を進めている。

(財)医療情報システム開発センターでは,医療情報システムに関する基本的かつ総合的な調査,研究,開発,実験などを行っている。

このほかの情報機関,大学,企業などにおいても,それぞれの立場に応じて研究開発が進められている。


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