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第3部  政府の施策
第4章  科学技術振興基盤の強化
7  科学技術関係審議会等の活動状況


(1) 科学技術会議は,昭和46年4月,内閣総理大臣からの諮問第5号「1970年代における総合的科学技術政策の基本について」に対する答申において,1970年代の科学技術の進むべき方向を明らかにしたが,更に本答申中,国民生活に密着した科学技術及び科学技術における国際協力を取り上げ,研究開発目標に関する専門の分科会を設けて調査,審議を進め,昭和48年6月には「国民生活に密着した研究開発目標について」(中間報告)を,また,昭和48年7月には「国際協力における研究開発目標に関する意見」をそれぞれとりまとめるとともに,後者は第20回本会議(48.7)において追加意見として内閣総理大臣に提出した。

「国民生活に密着した研究開発目標について」(中間報告)は,科学技術による国民生活の向上という観点に立ち,特に,健康と安全に着目し,環境の保全,災害の防止,食品の安全性の確保など,当面行うべき研究開発課題の指摘を行つた。

「国際協力における研究開発目標に関する意見」は,我が国は世界共同体の一員としての連帯意識の下に国際協力を推進すべきであり,各国の自主性を尊重し,相互対等性の下に科学技術協力を行うべきであるとの観点から,健康・医療の向上,環境の保全,先導的・基盤的科学技術の振興等多くの分野にわたつて当面推進すべき研究開発目標を指摘している。

また,科学技術会議は,ライフサイエンス及びエネルギー科学技術の重要性に着目し,懇談会を設置して検討を進め,今後の振興方策についてそれぞれ昭和47年12月,昭和48年9月に報告書をとりまとめた。

更に,同会議は,ライフサイエンス振興やエネルギー技術開発の重要性が増したことなどの新たな情勢に対処した審議体制を確立するため,昭和48年7月,従来の第1〜第4部会を改組し,科学技術一般に関す基本的かつ総合的な政策等を審議する総合部会,研究目標部会,ライフサイエンス部会及びエネルギー科学技術部会を設置した。現在,研究目標部会,テイフサイエンス部会,エネルギー科学技術部会の各部会は,それぞれ国民生活に密着した科学技術,ライフサイエンス,エネルギー科学技術について研究開発目標及び振興方策を調査審議している。

(2) 原子力委員会は,昭和47年6月,原子力開発利用長期計画の策定を行い,環境,安全対策,新型動力炉開発,核燃料対策,核融合研究,国際協力など各面にわたつて今後約10年間の原子力開発利用のあり方を明らかにし,現在,この方向に沿つて開発利用が強力に推進されている。昭和48年度においては,原子力の開発利用に当たつては国民の理解と協力が極めて重要であるとの認識に立ち,原子炉の設置に関して公聴会を開催することとし,その要領を昭和48年5月に決定した。この要領に基づき同年7月,実施細則を定め,同年9月,初の公聴会を福島市において開催し,原子力発電所設置許可に関して多数の関係者から意見を聴取した。これらの意見は原子炉安全専門審査会や関係機関へ伝達し,また検討結果を公表することとしている。

環境保全や安全確保の問題については,昭和47年2月,環境安全専門部会を設置しているが,以来分科会を設けて調査検討を進め,昭和48年7月,原子力施設の安全の研究,低レベル放射能の影響の研究,放射性固体廃棄物の処理処分等について今後のあり方をとりまとめ,中間報告した。将来の究極的エネルギー源として,期待がとみに高まつている核融合については,最近,内外において研究の進展が著しいが,原子力委員会ではこのような情勢に対処して核融合研究開発懇談会を設け,将来計画を含んだ長期的研究開発方策の検討を進め,昭和48年11月,中間報告としてとりまとめた。

(3) 宇宙開発委員会は,毎年,宇宙開発計画の見直しを行い,必要に応じ新たな計画を策定することとしている。

昭和48年度は,「宇宙開発計画(昭和47年度決定)」について,国内の研究開発の進ちよく状況,国際環境の変化,宇宙の利用に関する長期的な見通し等を踏まえて見直しを進めてきたが,昭和49年3月,新たな要請にこたえた「宇宙開発計画(昭和48年度決定)」を策定した。

前計画を新たにした点は次のとおりである。

1) 実験用中容量静止通信衛星及び実験用中型放送衛星を,昭和51年度打上げを目標として開発を進めること。
2) 実験用静止通信衛星の目的の一部を変更すること。
3) 将来の実用衛星の打上げに対処するため,数百kg程度の静止衛星の打上げ能力を有するロケットの研究開発に着手すること。 更に,本委員会は,ポストアポロ計画懇談会で,我が国が同計画に参加
する場合の具体的な諸問題について,また,長期ビジョン懇談会で我が国宇宙開発の長期政策立案に資するために実現が期待される宇宙活動について,それぞれ検討を進めた。 このほか,ロケット打上げ実験結果の評価等の技術的諸問題,宇宙開発に関する国際協力の基本的方策等について審議,検討を行つた。
(4)海洋開発審議会は,昭和46年8月,我が国における今後の海洋開発の総合的推進の方策について内閣総理大臣から諮問を受けたが,これ以来,部会等を設置し,調査審議を進めてきた。その結果,昭和48年10月,「我が国海洋開発推進の基本的構想および基本方策について」と題する答申をとりまとめ,内閣総理大臣に提出した。 本答申は今後の海洋開発の基本的あり方を明らかにしたものであるが,食糧資源,鉱物資源等諸資源のひつ迫などから海洋開発は極めて重要であり,かつ,海洋開発は海洋環境の保全と一体となつて新しい人間環境の創造を目指すべきであるとの認識に立つて,我が国の海洋開発は,環境の保全,総合的,計画的な推進,海洋科学技術開発の先行的推進及び国際環境との調和を基本として推進すべきであることを明らかにしている。次いで本答申は,各海域ごとに必要とされる開発の方向を指摘するとともに,先述した4基本条件を実現するために必要とされる方策を述べている。この中で,海洋科学技術開発については,海底石油開発システム,6,000m級深海調査システム等6つの重要プロジェクトを打ち出し,政府が主導的立場に立つて緊急に推進すべきであるとしている。


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