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第3部  政府の施策
第2章  政府機関等における研究活動
2  特殊法人研究機関等の研究活動
12  日本放送協会



〔カラーテレビジョン〕

カラーカメラについては,前年度開発した新しい構成方式のCCUレスカメラの汎用性を向上するため,複数台運転機能の付加,ビューファインダーのカラー化の研究を行い,これを完成した。また,肌色に着目しで複数台のカメラの色調を統一する計算制御手法を確立し,この応用として原画に任意の色付けをする特殊効果装置を試作した。

更に,計算機を用いてテレビ回路設計を行うTVCAPを完成し,信頼度の高いテレビ回路など販像機器の生産に資した。


〔受信障害防止,受信改善〕

カラー画質の局間差を改善するため,東京地区各局の放送電波の長時間測定,一般市販受像機の性能調査等による画質試験を行い,カラー画質の統一,向上に資したほか,建造物による受信障害の予測,防止技術の解明に努め,特に電波反射によるゴースト障害を軽減する各種の家庭用受信アンテナ及び中継放送所の受信ゴーストを改善する受信方式を開発した。

また,空港騒音の測定法,評価法を検討し,航空機の運航条件,空港の設置条件など航空機騒音の実態を効果的に予測する方法を開発したほか,空港周辺の木造防音モデル住宅の設計とそのしゃ音測定を行い,番組聴取条件を満足する防音工事の設計基準を明らかにした。


〔衛星放送〕

衛星放送システムの設計については,国の計画する実験用の中型放送衛星の開発研究に関連し,その概念設計及び予備設計の各段階での作業に参画したほか,衛星放送のための伝送方式,周波数有効利用の研究を行い,それぞれ有用な成果を得た。

とう載用ミッション機器については,トランスポンダ,高出力進行波管,我が国の地理的形状に適合した衛星用成形ビームアンテナなどの研究を進めた。

受信機については,新開発の立体平面回路(導波管内に挿入した導体平板上に,すべてのSHF回路を構成したもの)によるSHFコンバータと,U HF帯FM信号をVHF帯AM信号に直接変換するFM-AM変換器を用いた,高性能で量産可能性のある衛星放送用受信機を開発した。

衛星放送波の伝搬特性については,東京及びマレーシアにおける12GHZ帯太陽雑音の観測結果に基づき,降雨量と電波減衰量の関係を究明した。


〔新しい放送方式の開発〕

現行放送に多重するファクシミリ放送方式について各種多重方式の調査実験を進め,放送方式設定上の資料を収集した。

静止画放送方式については,大量番組の放送に適したシステムの実行上の問題点をは握するため,モデル実験システムの装置を開発したほか,受信機に必要なABS基板のメッキ型磁気ディスクの改善と非接触機構を持ったスーパー浮動ヘッドを開発した。

大画面,高精細度を目指す高品位テレビ方式については,フィルムシミュレーションによる画質評価実験で超ワイド画面化の基本条件をほぼ明らかにしたほか,標準方式設定上の資料集積に必要な走査線1,125本方式の撮像装置,これに対応するブラウン管及びレーザーディスプレイ方式の受像装置の試作開発を進めた。

また, SHF帯を放送に利用する開発研究の一環として,都市内の伝搬特性を測り,任意の送受信位置及び高さに対する受信可能な場所率を電子計算機で作図するプログラムを開発した。


〔その他放送技術の改善〕

計算機を利用する図形情報処理については,三次元物体をグラフイック・ディスプレイ装置に表示する会話型動画制作システムを完成し,計算機から直接NTSC方式のカラー映像が得られるカラー図形出力装置を試作した。

音響については,ダイナミックレンジの広いワイヤレスマイクロホンを開発し実用化した。


〔視聴科学〕

将来の新放送方式開発の基礎として,視覚,聴覚の性質と機構の解明を目標に研究を進め,色覚については,面積に関する色知覚の特徴的変化の様相を明らかにした。また,奥行知覚(立体視関連)については運動視差の要因による効果の概要をは握した。

聴覚については,ピッチ知覚現象の解析を行い,結合音に対する基本的性質を明らかにした。


〔光,磁気に関する物性〕

将来の放送技術に有用な新しい光電変換,表示材料,磁性材料及びレーザ材料とそれらを用いた新しい技術の開拓を目標に研究を進め,シリコン結晶における格子欠陥の成長じまの構造,成因を解明したほか,希土類オーソクロマイト単結晶のスピン再配列現象の発見とその原因を解明した。


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