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第1部  社会発展基盤の強化と拡大のために
第3章  新領域の開拓
第1節  エネルギーの供給確保と多目的利用に貢献する原子力開発
4  原子力船


原子力エネルギーは,船舶の推進用動力としてし利用することが可能であり,既に諸外国では潜水艦や航空母艦などについて長い歴史を有している。

通常船舶においてもその大型化,高速化に伴い,燃料所要量が増大し,貨物の積載量を犠牲にすることになるため,その動力として原子炉を採用する気運が高まり,ソ連の砕水船レーニン号,アメリカの貨物船サパンナ号,西ドイツの鉱石運搬船オット・ハーン号の3隻が建造された。

海運,造船国である我が国においても,将来の原子力船時代を考慮して,原子力船の経済性を実証し,原子力船の運転経験を得るとともに人員の養成を行うことを目的として,原子力第1船「むつ」の建造及び定係港施設の工事をほぼ予定どおり終了した。しかし,住民などの反対のため,原子炉の臨界,出力上昇試験などの原子力船としての性能確認が行い得ない事態に立ち至つている。このため地元住民,漁業者等との話し合いが進みこれが解決し次第,所要の試験を実施して原子力船としての性能を実証することとしている。

前記4隻の原子力船以後の原子船の建造については,具体化が遅れていたが,石油情勢の変化により原子力船が見直されつつあり,アメリカ,イギリなどで原子力船建造の動きが活発化してきている。

我が国においても将来の原子力船就航時代に備えて軽量かつ小型の舶用炉を開発するため,舶用一体型加圧水炉に関する設計研究及び試験研究を進めている。


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