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第2部   科学技術活動の動向
第4章  技術交流および特許出願の動向
3  特許出願


特許制度は,発明者に対して一定の期間発明した新技術の独占権を保証し,発明に対する報酬を売る機会を与えることによつて,発明した新技術を公開させ,もつてその新技術を基盤とした技術の進歩を図るとともに類似の技術の重複した研究投資を防止しようとするものである。したがつて,特許出願の動向は研究開発の成果をマクロ的に示すものであり,わが国の研究開発活動の動向や科学技術水準の一端を示しているものといえる。

第2-29表 昭和46年度業種別国内技術交流

以下,最近における特許出願の動向について述べることにする。

特許および実用新案の出願件数は,昭和40〜45年度の間ほぼ一貫して増加傾向にあり,この間特許および実用新案の出願件数はそれぞれ1.60倍,1.31倍へ大幅に増加した( 第2-39図 )昭和46年度における特許および実用新案の出願件数はそれぞれ10.6万件,12.3万件となつており,前年比ではそれぞれ19.1%減,13.5%減と大幅に減少したが,昭和47年度にはそれぞれ前年比22.6%増,21.1%増の13.0万件,14.9万件と再び大幅な増加を示した。昭和45,46年における特許および実用新案の出願件数の大幅な増減は特許制度の改正に伴う一時的なものであつて,出願件数は引き続き大幅な増加傾向にあり,わが国において研究開発活動が活発化していることを示している。

日本人の外国への特許出願件数をみると,アメリカ,西ドイツ,イギリス,フランスなどの工業国を中心に着実に増加しており,わが国の技術水準の向上もうかがえる( 第2-30表 )。また,主要国の対外国出願件数についても,昭和45年において,アメリカ121.4千件,西ドイツ69.5千件,イギリス33.5千件,と続き,わが国は世界第4位の26.4千件となつている。

第2-39図 特許,実用新案の出願件数の推移

しかしながら,対自国出願件数(b)に対する対外国出願件数(a)の割合をみると,わが国は年々増加して昭和45年は26.3%に達しているが,主要国が130以上となつていることからすればまだ著しく小さいといえよう( 第2-31表 )。

昭和45年の特許出願件数を国際的に比較すると,出願件数は2位のアメリカを26.8%も上回つて1位となつた。( 第2-32表 )このこと自体は各国の特許制度の相異によるものとも考えられ,これをもつて直ちに技術水準を比較することはできないが,昭和40年度を100とした全出願件数の伸びを比較すると諸外国はイギリスの111.9を筆頭としておおむね110前後であるのに対し,わがくには159.7と大きな伸びを示している。

第2-30表 日本人の主要国への特許出願件数の推移

第2-31表 主要国の外国への特許および実用新案

第2-32表 主要国の特許出願件数に占める外国人の出願件数の推移

45年特許出願件数を部門別にみると全出願件数122.7千件 注) に対し,化学が36.3千件(29.6%)で最も多く,次いで機械25.4千件(20.7%)弱電19.7千件(16.0%)となつており,これら3部門で全体の約3分の2を占めている( 第2-40図 )。

部門別の対前年増加率をみると全体が20.7%の中にあつて化学,機械,運輸機器・建設がそれぞれ25.4%,23.0%,25.8%となつている。

第2-40図 部門別特許出願


注)この件数は特許庁審査部における接受件数である。


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