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第3部   政府の施策
第1章  科学技術関係予算

政府の科学技術振興に対する努力を示す重要な指標である予算としては,一般会計予算の主要経費の一つとしての科学技術振興費とこれに国立大学の研究費等を加えた科学技術振興関係費 注1) とがある。

科学技術振興関係費の年次推移をみると, 第3-1図 に示すように,昭和46年度のそれは3,055億円で前年度に比べ15,9%増加し,この10年間では4.9倍の増加をしている。

第3-1図 科学技術関係予算の推移


注1)ここでいう科学技術振興関係費とは,科学技術振興費として一般会計に含まれる種々の経費に,国立大学の研究関係経費,国土地理院の研究費,防衛庁技術研究本部経費,各省庁の事業費中に含まれる試験研究経費など,科学技術振興費に相当する経費を加えたものである。

科学技術振興費については,従来から科学技術庁が予算の概算要求において見積り方針の調整を行なつているが,昭和46年度においては,科学技術会議の答申および意見,産業構造審議会など科学技術振興に関連する審議会等の答申の趣旨を十分尊重し,また各省庁の科学技術研究のあり方を考慮しつつ,科学技術の振興が総合的,効率的に図られるよう,(1)科学技術研究基盤の強化,(2)先導的技術の研究開発の推進,(3)社会開発のための研究開発の推進,(4)経済の効率化のための研究開発の推進の4つの事項に重点を置いている。

昭和46年度の科学技術振興費は,昭和46年度は1,338億円であり,前年度の1,143億円に比べて,17.1%の伸びを示しているが,この伸びはここ数年来の急増傾向に比較して,やや鈍化している。しかしながら,これは,

1) 宇宙開発事業団における宇宙開発について,45年度に開発計画の変更が行なわれ,新たにNロケットの開発に着手することとしたが,46年度は新計画実施の初期の段階として多額の経費の増加を必要としなかつたこと。
2) 動力炉・核燃料開発事業団における動力炉開発について,同開発プロジェクトが事業団発足以来3年を経過し,45年度までに高速増殖炉実験炉および新型転換炉原型炉の着工ならびに大洗工学センターを中心とする研究開発施設の整備等のための経費が計上される等プロジェクトが軌道に乗り,予算が大型化したため,46年度に高速増殖炉原型炉の研究開発費を大幅に認める等予算の計画的増加を図つたにもかかわらず伸び率としては相対的に小さくなつていること。等によるものであつて,これら宇宙開発事業団の経費および動力炉開発経費を除いたその他一般の科学技術振興費は逆に近年最高の伸びを示すに至つている。
第3-1表 科学技術関係予算の推移

科学技術振興関係費の一般会計予算に対する割合をみると, 第3-1表 に示すごとく数年来,一貫して上昇してきたが46年度においては,3.25%と前年度の3.31%より低下しており,また,科学技術振興費についても1.42%と前年度の1.44%に比べてわずかながら,低下している。

第3-2図 科学技術振興関係費の推移

第3-2表 科学技術振興関係費の項目別推移

第3-3表 昭和45年度各省庁別科学技術振興関係費

しかしながら,この低下の原因はさきに述べたように46年度かぎりの特殊な要因に基づくものである。

なお,科学技術振興関係費の項目別推移を, 第3-2図 および 第3-2表 に,各省庁別内訳を 第3-3表 にそれぞれ示す。また,科学技術振興費の項目別推移は 第3-3図 のとおりである。

第3-3図 科学技術振興費の推移

次に,主要国の科学技術関係予算の推移についてみると, 第3-4図 に示すように,ソ連,フランスの両国は昭和46年度からそれぞれ第9次,第6次5カ年計画に入つており,科学技術振興を重要施策とする両国の努力を反映して,増加を示している。他方,アメリカは依然絶対額においては巨額であるが,昭和43年度をピークにしてその後は横ばいないし幾分下降の傾向にある。 第3-4表 は,主要国の科学技術関係予算を最近の会計年度について示したものである。この種の国際比較は各国における予算構造,会計年度の相違,平価の変動等もあつて正確を期することはできないが,このような比較によつて,その傾向を把握することは可能であろう。

第3-4図 主要国の科学技術関係予算の推移

そこで科学技術関係予算額をわが国のそれと比較してみると,アメリカは19倍,ソ連8倍,フランス2.5倍,イギリス1.8倍,西ドイツ1.2倍の予算を支出している。

また,一般会計予算に対する科学技術関係予算の比率では,わが国の3.3%に対してアメリカ8.0%,ソ連4.3%,フランス7.2%,イギリス4.6%となつている。

第3-4表 主要国の科学技術関係予算


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