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第3部   政府の施策
第3章  民間等に対する助成・委託
2  新技術の開発委託・あつせん


研究成果の利用,新技術の普及を促進することは,研究活動と並んで重要なことである。

外国から導入する技術は,すでに企業化されていて企業の立場からすれば,安心して利用するとこができるものが大部分であるのに反し,国産新技術の場合は初めて企業化されるものであることから,企業として成功するかどうかの不安が大きく,企業化が見送られる場合が多い。また,たとえ企業化に不安のない新技術があつても,企業の目にふれることなく,研究室に眠つていて,せつかくの優秀技術が企業化される機会を逃がす場合が多い。

そこで,企業化が著しく困難な新技術については企業に開発費を出し,開発に伴う危険負担を軽減する一方,企業化が円滑に進むよう仲介をする委託開発制度が設けられ,新技術開発事業団によつて運営されている。

同事業団の委託開発状況は, 第3-33表 および 第3-34表 に示すとおりであり,委託開発件数の増加に伴い,契約額も年々増加している。

第3-33表 新技術開発事業団による委託開発状況

第3-34表 昭和45年度における新技術開発事業団の 委託開発状況

その委託開発の状況をみると,昭和46年3月現在開発に成功したもの49件,開発が不成功に終つたもの5件という高い成功率を示している。

開発の成果は,逐次企業のベースにのつて本格的生産に移されているが,昭和45年度においては,「予熱炭装入法による製鉄用コークスの製造技術」,「イソブチレンポリマー(の製造技術」,「歯車かみあい試験機の製造技術」,「複合フェライト大型単結晶の製造および加工技術」,「超音波パルスの増幅器の製造技術」,「オリゴマーを用いた電子写真用材料の製造技術」,「タンタル金属皮膜抵抗器の製造技術」および「合成偽珪灰石を使用する陶磁器のじん速焼成技術」の8件について技術開発に成功している。

新技術開発事業団のもう一つの大きな業務である新技術のあつせんについては,これまでに19件のあつせんの成功をみており,とくに「液体噴霧装置」については現在3社にあつせんされている。また,開発成果の普及については,「ラバープレス法による粉体の加工成型品の製造技術」が5社によつて使用されているほか,「多層薄膜光学製品の製造」,「高強度ガラス質新セラミック製造」,「真空脱炭法による低炭素フェロクロムの製造」,「エクスパンデッド材の冷間ロール成形技術」および「超伝導マグネット用導線(合金系)の製造」の5件がおのおの1社に普及されている。


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