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第2部   科学技術活動の動向
第4章  技術交流および特許出願の動向
4  国内における技術交流


技術の国際間交流については,さきに述べたように産業の発展に伴い年々活発になつてきているが,近年国内における技術交流については,外国からの導入技術と同一または同種の国産技術が70%以上もあること,効率的な技術開発を図る必要があることなどからその重要性が高まつているので,その現状についてみることとする。

昭和45年度における工業技術院の調査(資本金5億円以上の企業を対象)によると,調査企業のうち技術を提供している企業が昭和43年度は13%あつたのに対し,昭和44年度は16%,また,技術を導入している企業は昭和43年度の16%に対し,昭和44年度は18%と国内の技術交流を行なう企業がわずかながら増加している。しかし, 第2-68図 に示すように,国際間の交流に比較すると,まだかなり低い水準にある。

これを企業の規模別にみると, 第2-69図 に示すように,規模の大きい企業が技術交流を行なう割合が高い傾向にあることは国際間の交流と同様であるが,資本金10億円〜20億円の企業で技術交流を行なつている企業が資本金20億円〜50億円の企業より多いことが注目される。

第2-68図 技術交流を行なつている企 業の割合

第2-69図 企業の規模別技術交流割合 (昭和44年度)

また,業種別にみると, 第2-70図 のように国内の技術交流を行なつているのは,電気機械分野の企業が比率にして比較的多く,化学工業,輸送用機械,一般機械,探鉱・冶金などの分野で技術提供または導入する企業がそれぞれ20%前後でかなりの交流が行なわれている。

次に,国内の技術交流がどのような規模で行なわれているかをみると, 第2-48表 で示すように,昭和44年度では,支払額36.3億円,受取額42.O億円で,国際間交流のそれに比しそれぞれ5%,50%となつている。これを1社当りでみると,対価支払額は国内が3,4千万円で国際間の14%,対価受取額4.4千万円で国際間の62%と小さい。また,1件当たりの対価受払額をみると,いずれも7百万円で国際間交流に比べ,支払では33%,受取では17%とかなり小さくなつている。しかし,これらを前年度に比較すると,対価の受払はかなりの伸びがみられ,件数の伸びを上回つていることは,国内技術交流の規模が漸次高度化していることを示しているものといえよう。

第2-48表 技術交流の規模

第2-70図 主要業種別技術交流割合 (昭和44年度)

一方,技術提供件数および対価受払額が企業の業種間でどのようなちがいがあるかをみると, 第2-71図 に示すように件数においては電気機械分野と化学工業分野で全件数の約50%を占めており,電気機械では導入件数が多く,逆に化学工業は提供件数の方が多い。また,対価受払額では化学工業が受取額で55%,支払額で38%と群をぬいており,件数との関係からみて,化学工業においては他の業種に比べて,1件当たりの対価の高い技術交流が行なわれていることを示している。

さらに,これを企業の規模別でみると, 第2-72図 のように資本金50億円以上の企業が件数,対価受払額も圧倒的に大きくなつている。しかし,5〜10億円の企業の提供件数が多いこと,10〜20億円の企業の導入件数の多いことは注目される。また,技術交流の収支バランスをみると,資本金20〜50億円の企業のみが対価受払額において支払超過となつている。

かなり交流が活発に行なわれている10〜20億円の企業では,件数においては導入過多になつているが,金額においては受取超過になつており,1件当たりの対価は,導入技術より提供技術が高いことを示している。

第2-71図 主要業種別技術交流の件数 および対価受払額 (昭和44年度)

第2-72図 規模別技術交流の件数および対 価受払額の割合(昭和44年度)


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