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第2部   科学技術活動の動向
第3章  国際交流の動向
2  二国間協力活動
(1)  開発途上国への協力


わが国の開発途上国への技術協力は,研修生の訓練,専門家の派遣,機材の供与,訓練施設の設立に対する協力等多様な形態にわたり,年々拡充されてきている。

資金援助の面からみると, 第2-56図 に示されるように,技術協力は逐年増加の一途をたどつており,昭和44年は前年比38.7%増を示している。

一方,わが国の二国間における政府ベース技術援助の政府援助に占める割合をみると, 第2-57図 のように5.6%にとどまり,スウューデン(54.5%),フランス(48.5%),酉ドイツ(31.4%)に比べると格段に低い。

ここで,技術協力を訓練指導に関するものと開発計画に関するものとにわけて,その動きをみる。

第2-56図 政府ベースによる二国間 技術協力の推移

第2-57図 DAC加盟国の二国間政府 援助に占める技術援助額の 割合(昭和44年度)

第2-30表 留学生,研修生等の受入れ数の推移

まず,訓練指導に関する技術協力は,従来研修生,留学生等の受入れを中心に行なわれていたが,最近では技術指導者の派遣による現地での訓練指導が著しい増加を示している( 第2-30表 , 第2-31表 )。

研修生は, 第2-30表 のように逐年増加しており,昭和44年度は前年度に対して246人の増加となつた。構成比をみると,昭和35年度は政府研修生の割合が4分の3以上であつたが,その後他の形態によるものがふえたため,その比重が低下している。一方民間研修生の増加が著しい。その地域別,国別内訳(累計)をみると, 第2-58図 のように,東南アジアが83.5%と圧倒的に多く,そのうち中華民国,タイ,インドネシアの三国で36.7%を占めている。中南米やアフリカは,東南アジアと比べると極めて少ない。

第2-31表 技術指導者の派遣数の推移

第2-58図 留学生,研修生等の受入れ実績の地城別,国別内訳

第2-59図 技術者指導派遣実績の地域別,国別内訳

第2-32表 海外医療協力の状況(昭和44年度)

技術指導者の派遣数の推移をみると, 第2-31表 のように,総計では昭和40年度以降急速に伸びており,昭和44年度は前年度に対して120人の増加をみている。絶対数では,昭和40年度以降政府ベースの伸びが最も著しいが,昭和44年度にはアジア生産性機構(APO)ベースによるものが顕著な増加を示した。構成比をみると,民間ベースの比重が低下を示していることが注目される。その地域別,国別内訳(累計)をみると, 第2-59図 に示すように,東南アジアが66.2%と圧倒的に多く,ついで中南米,アフリカ,西アジアとなつている。国別ではタイ,ブラジル,フィリピン,パキスタンが比較的多い。

次に開発計画に関する技術協力は,開発計画の作成プロジェクトの設計等を援助するため高級技術者によるコンサルティングを行なうものであるが,このうち,政府ベースのものとしては,開発計画調査(台湾沿海鉱物資源調査など),メコン河総合開発計画調査,アジア道路建設計画調査,経済開発計画実施設計等があり,民間ベースのものとしては,海外投資等調査費補助金による調査(南スマトラ農業開発計画調査など),日本プラント協会の行なう海外中小企業技術協力事業等がある。そのほか,医療協力については,昭和33年にエチオピアに医師を派遣して以来,日本の開発途上国に対する医療協力は年々評価も高まり,各国からの要請も多くなつている。昭和44年度までに行なつた医療協力の状況は, 第2-32表 のとおりであり,その内容はインドネシア心臓外科チームの派遣,タイがんセンターの設立,技術研修員の受入れ等が主なものである。

なお,近年開発途上国のなかにも,科学技術水準が著しく向上してきた国がみられる。これらの国においては,国内において科学技術が社会,経済,文化等すべてにわたつて,その発展の基礎になるという認識の下に,科学技術を振興しつつあり,わが国に対し,従来の技術協力としてではなく,研究協力等を含めたより高度な協力を求めるものがみられる。


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