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第2部   科学技術活動の動向
第3章  国際交流の動向
1  国際機関における活動
(2)  経済協力開発機構(OECD)


OECDの科学技術に関する活動は,これまで科学大臣会議,科学政策委員会(CSP),研究協力委員会(CRC),科学者技術者委員会(CSTP),欧州原子力機関(ENEA)を中心として行なわれてきたが,これらのうち研究協力委員会と科学者技術者委員会は1970年をもつて廃止され,新たに環境委員会と教育委員会が設立された。これに伴い,1970年5月で一応期限が切れる科学政策委員会の新たな活動内容についても検討が行なわれている。

科学大臣会議は,1968年の第3回会議で,加盟国間の技術格差,基礎研究の振興と組織,科学技術情報システムと政策について勧告を行なつたが,1971年に予定されている第4回会議においては「1970年代の科学政策」について討議し勧告を行なうことになつている。

科学政策委員会は,主として上記科学大臣会議の勧告に基づく活動を展開してきているが,最近現代社会の諸問題に端を発する新たな局面における科学技術政策のあり方について検討を行なつている。

これは環境問題,都市問題,情報問題,輸送問題など複雑な現代社会の諸問題を解決するため,新しい科学技術政策の方向を確立することを目標とするもので,第4回科学大臣会議における1970年代の科学技術政策のあり方に関する検討に資することになつている。現在の中心的課題は科学技術に関する副次効果をも考慮に入れた効果の総合的評価,開発途上国への技術の供与,情報,電子計算機および通信システムを結ぶ総合的システムの確立,基礎科学の役割の再認識などである。

研究協力委員会は,これまで環境研究,都市および輸送研究,材料研究,科学技術情報の4分野において国際研究協力活動を行なつてきた。とくに,環境問題は積極的に取り組まれてきたが,最近の環境問題の比重の増大により,1970年新たに環境委員会(EC)が設置され,研究協力委員会の環境問題に関連する活動を発展的に継承するとともに,これに経済的社会的側面をも加えた総合的アプローチを行なうこととなつた。なお,これに伴い,研究協力委員会は廃止され,情報,材料など研究協力委員会で検討されてきたその他の分野は,科学政策委員会で取りあげられることとなつた。

科学者技術者委員会は,経済成長のための,科学技術人材の養成という発想のもとに発足したが,最近は経済社会の発展において,教育の果たす役割の重要性にかんがみ,ひろく教育全般についての計画および教育投資計画という分野に活動の重点を移してきた。その結果,同委員会の設置期限が,1970年に切れるのに伴つて委員会のあり方が検討され,教育委員会と改称された。また1970年イタリアのミラノに設立されることが決定された国際工学管理大学は,技術格差,頭脳流出等の諸問題に対処するため,アメリカの最新の管理技術を取り入れて,さらにそれに勝るものを生み出すことを目的とするものであるが,第1回目の研修は,科学活動の状況評価および利用などをテーマとして行なわれている。

欧州原子力機関においては,使用済燃料再処理事業(ユーロケミック),沸騰重水炉開発計画(ハルデン計画),高温ガス冷却炉開発計画(ドラゴン計画),中性子データ編集センターおよび計算機ライブラリーを通じたサービス活動,共同研究ならびに放射性廃棄物の大西洋投棄事業などの共同事業を行なうほか,原子炉物理,保健安全,食品照射,直接発電,原子力船などの諸問題について意見および資料の交換を行なつている。食品照射については,1968年に終了したサイベルスドルフ計画にかえて,国際原子力機関,国連食糧農業機関の協力を得て新食品照射計画を新たに発足させる準備を進めている。


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