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第2部   科学技術活動の動向
第2章  科学技術情報活動の動向
1  国内の動向
(4)  情報処理に関する研究開発の現状


科学技術情報の処理に関する研究開発においては,言語処理,情報検索,機械翻訳,機械による情報の整理・蓄積・編集およびそれらの実用化,情報流通システム設計等の問題が大きな課題となつている。

これらの中で,とくに言語処理に関する研究は,今後,機械翻訳等情報の自動処理の発展のために極めて重要なものであるが,今日,2,3の大学や研究機関等で行なわれているに過ぎない。

以下,主要機関における研究開発の現状を示す。

第2-26表 特許庁における主な情報検索システム


(1) 日本科学技術情報センター

高速漢字プリンターの開発により,電子計算機による科学技術文献速報の全面編集が昭和44年度から開始された。この自動編集の能率化のために,C RTディスプレーによる校正システムの開発実験,機械検索計画の一環としての漢字モードによる選択的情報サービス(SDI)実験,日本語によるキーワードの管理システムの作成および既存英語磁気テープによる情報検索システム等の実験を行なつた。


(2) 国立国会図書館

国立国会図書館では,昨今の文献類の著しい増加による事務の煩雑化,需要の増加に対処して,電子計算機による事務処理,情報検索の計画を推進しており,昭和46年1月の計画の実施に先がけて昭和43年度以降次のような各種の実験が行なわれた。

すなわちMARC2(Machine Readable cataloging)を簡略化したフォーマットによつてパンチングし,プログラミングして洋書速報を大文字,小文字,特殊記号を含めて電子プリンターにより出力する実験,欧文逐次刊行物所蔵目録をMARC2から打ち出す実験,国会会議録索引の編さんに使用する事項名の機械辞書(将来シソーラスへの発展を目標)の作成等である。

なお,システムとしては大型電子計算機,漢字テレタイプ,漢字プリンターを使用しており,漢字の頻度調査を行なつた結果,当面3,965字の漢字を使用している。

第2-27表 企業で作成使用されている主なシソーラス


(3) 電子技術総合研究所

電子技術総合研究所における最近の研究開発には,機械翻訳のための文法,磁気テープを用いた文献検索機械等の研究および機械翻訳システムの開発がある。


(4) 特許庁

情報流通とは異なる性格からのアプローチであるが,情報検索の研究水準の高さにおいて特許庁を忘れることはできない。特許庁では,特許出願件数の増加と近代科学技術の複雑化という渦中にあつて,審査に必要な情報検索について「指めくり式」処理から電子算計機による情報検索への脱皮をはかるべく,審査主義特許局間の情報検索に関する国際協力委員会(ICIREPAT)との協力により鋭意努力している。特許庁における主な情報検索システムについて 第2-26表 に示した。


(5) その他

科学技術情報の流通を円滑に促進するにあたり,とくに情報の蓄積,検索の効率化をはかるために,そこで使用される用語とその間の関係を明示したシソーラス(情報検索用語関係辞書)は不可欠なものである。

情報検索の電子計算機利用に伴つて,シソーラスの作成研究が活発に行なわれてきているが,企業において作成使用されている主なシソーラスの例を 第2-27表 に示す。


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