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第3部   政府の施策
第2章  政府機関等における研究活動

政府機関等が行なう研究活動としては,国立試験研究機関におけるもの,特殊法人研究機関におけるもの,さらに国立大学におけるものなどがあるが,とくに,科学技術振興に果たす政府の役割が増大するのに伴い,研究活動の面においても,政府の幅広い活動が要請されるようになり,従来,政府機関等の研究活動の中心となつていた国立試験研究機関および国立大学と並んで,たとえば原子力開発利用,宇宙開発にみられるように,しだいに特殊法人研究機関が大きな役割を果たすようになつてきている。

また,巨大科学技術,大型プロジェクト等にみられるように,近年においては研究開発を総合的,組織的に推進することが必要となつているため,産業界,学界等の協力のもとに,政府が中心となつて研究活動を進めるという新しい形態が重要になつている。

政府の行なう研究活動は,それぞれの時代の社会的,経済的要請によつて定められるものであるため,政府の役割の増大を反映して,増大しつつある。

現在,研究活動における政府の役割としては,おおむね,次のようなものを考えることができよう。

第1は,基礎研究の実施である。これは,従来から主として政府の役割とされてきたものであり,国立試験研究機関,大学などにおける基礎研究活動が,わが国の科学技術水準の向上,研究開発基盤の強化等に果たしている役割は大きい。

第2は,単に現在の社会的,経済的要請にこたえるにとどまらず,社会・経済を先導する原動力となるとともに,広汎な分野の科学技術の発展に寄与する原子力,宇宙,海洋等の巨大科学技術分野における研究開発の推進である。

第3は,社会,経済発展の基礎となる交通,通信など社会開発関連技術,産業技術の開発の中核となる先導的大型技術,共通的な重要技術の研究であり,これらは,直接的に企業利益に結びつかないため,一つの企業,一つの業界にその実施を期待することができず,政府の行なう研究活動の1分野であると考えられる。

第4としては,保健,医療,さらに公害の防止,防災等,国民生活に密着し,その向上を図るために重要な公共性の強い分野における研究開発があげられる。

以下,このように広汎多岐にわたつて行なわれる政府の研究活動の概要を,昭和44年度を中心に述べることとする。


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