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第2部   科学技術活動の動向
第4章  技術交流および特許出願の動向
2  技術輸出
(1)  技術輸出の現状


昭和43年度のわが国の技術輸出件数は,131件で,前年度の76年よりも55件の増加であつた。これにより,昭和25年度から43年度までの技術輸出累計件数は713件に達した。

第2-98図 技術輸出の成果

技術輸出を地域別にみると,従来後進国向けの技術が主体であつたが,年々先進国向けの輸出が増加しており,輸出件数全体に対して,昭和20年代には10%代,30年代に30%台であつた先進国向け技術輸出は,40年以降60%近くを占めるようになつている。このことは,近年,わが国の技術水準が急速に向上してきていることを示すものであろう。

これを産業分野別にみると, 第2-99図 に示すように,昭和25年度以降の総件数713件のうち,軽工業関係のものは,121件であるが,このうち102件は,39年度までに技術輸出されたもので,40年度以降,急激に重化学工業分野の技術輸出が増大している。

すなわち,昭和43年度には,化学工業が38件で最も多く,全件数の29.0%を占めている。ついで,電気機械の30件,一般機械の25件,輸出用機械の9件が多く,それぞれ22.9%,19.1%,6.9%となつており,重化学工業分野が圧倒的に多くなつている。

第2-99図 軽工業分野輸出件数の推移

第2-100図 1件当たり支払額,受取額の比較(昭和42年度)

第101図 輸出技術の開発時期の推移

第2-102図 輸出技術の導入技術との関係

次に,主要分野別に1件当たり技術導入対価支払額と技術輸出対価受取額を比較してみると, 第2-100図 に示すとおり,総じて1件当たりでは支払額が大きいが,輸送用機械,鉄鋼においては,輸出技術の1件当たり対価は,導入技術とほぼ同程度となつており,この分野のわが国の技術水準はかなりの高さにあるものと考えられる。しかし,電気機械,化学工業などの分野では1件当たりの対価支払額と対価受取額との間には,大きなひらきがある。また,輸出技術のわが国における開発時期についてみると 第2-101図 に示すとおり,昭和20年代は,80%の技術が戦前に開発されたものであつたが,30年代にはいつて戦後開発された技術が75%ないし80%を占めるようになつた。戦後,わが国において研究開発が本格的に進められるようになつたのは,経済が安定し,ようやく成長,発展に向つた30年代にはいつてからであり,輸出技術もこの頃から次第に,戦後の技術開発の成果が中心となつてきたものとみることができる。とくに,わが国の技術輸出は昭和37年頃から伸びており,それ以降もわが国の研究活発には活発なものがあることから,研究開発の成果として,今後の技術輸出の動向が注目される。

わが国の民間企業の研究開発は,導入技術の消化,改良を中心に進められてきたと一般にいわれているが,輸出技術について,その導入技術との関係をみると, 第2-102図 に示すとおり,80%近くが,無関係であり,大部分の輸出技術は,わが国が独自に開発した技術である。


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