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第2部   科学技術活動の動向
第2章  科学技術情報活動の動向
2  科学技術情報活動の現状
(4)  情報流通処理技術


科学技術情報処理技術は,電子計算機発達以前からドキュメンテーション技術として発達を遂げてきたが,電子計算機,通信伝送技術の進歩により,今後急速な発展が期待される分野である。

科学技術情報処理技術を大別すると

1) 情報の表現法に関する技術
2) 情報の内容分析および二次情報化に関する技術
3) 情報提供に関する技術
4) 情報の記録形式に関する技術
5) 機器,装置に関する技術

をあげることができる。

一方,これら情報処理技術の高度化は,自動化・機械化によつて実現される場合が多く,そのため情報流通にとつて標準化が不可欠な問題となつている。

以下,これらの技術の現状を概観する。


(1) 情報の表現法に関する技術

国際機関を中心として標準化の検討が進められていることはすでに述べたが,わが国では情報を表現する漢字,ローマ字などの標準化に大きな問題があり,これに対して,現状ではほとんど手がつけられていない。

また,学術用語に関しては,文部省において各分野に関する用語集が作成されているが,今後はさらに各分野を統合した総合的なものを編さんする必要がある。

科学技術庁では,昭和44年度から総合シソーラス(情報検索用語関連辞書)の作成に着手しており,将来各分野の専門シソーラスを作成する際の基礎として役立つと考えられる。


(2) 情報の内容分析および二次情報化に関する技術

抄録作成・分類・検索語の抽出等情報処理の中心をなす技術であるが,現在のところその研究は,初期段階である。すなわち,これらの技術の前提となる言語処理技術の研究は,まだ,その緒についたばかりで,わが国は,アメリカ,ソ連等に比べて著しく立ち遅れている。


(3) 情報提供に関する技術

二次情報には,各種の提供形式があるが,現在二次情報化の諸技術が確立されないまま,各種の提供が行なわれている。とくに機械検索については,体系分類と検索語を組み合わせる方向で開発が進められている。

また,機械翻訳については,言語処理に関する基本的な構文分析,意味論的分析等の問題を内在しているが,電気試験所をはじめ,2,3の大学において研究が進められており,非常に限られた範囲ではあるが実験に成功している。


(4) 情報の記録形式に関する技術

この分野は,近年急速に変革されつつあり,電子計算機により制御される電子式文字発生装置を使つた漢字プリンターが,すでに日本科学技術情報センターの科学技術文献速報の編集に使用されている。

また,記録媒体も,従来の紙から各種感光紙,写真フイルムへと拡大しつつあり,また,磁気テープも,電子計算機の記録媒体としての性格を強めている。この方向は,小型化,大容量化の方向を指向しており,新しい情報の流通,蓄積方法の変革が,すでに現実の問題となつている。


(5) 機器,装置に関する技術

電子計算機の目ざましい進歩に対応して,これをより高度に利用するための周辺装置の開発が重要となつているが,二次情報化技術の確立した段階で不可欠になるものとして,光学的文字読取器および音声入出力装置をあげることができよう。これら機器装置は,とくに科学技術情報処理に特有なものではないが,情報流通処理には欠かせないものであり,ファイルの互換性が保証されるよう標準化の必要性がとくに高いものである。


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