ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
第2部   科学技術活動の動向
第2章  科学技術情報活動の動向
2  科学技術情報活動の現状
(2)  情報の流通利用


第1部において科学技術の進展とともに,情報に対する需要の増加とその多様化の現象が進んでいることを述べたが,ここでは,わが国の情報流通,利用の現状についてみることとする。

第2-24表 科学技術関係雑誌の内容性格別誌数 (昭和43年)

第2-83図 研究に必要な情報の入手先


(1) 情報入手パターン

第2-83図 は,基礎的研究分野を中心とするある研究所における研究者の情報の入手先を研究所内と研究所外に分けて示したものである。これによれば,情報の7割強が所内で得られている。また,この研究所の研究者が,ある研究を行なうのに必要な文献数を 第2-25表 に示したが,これによれば,約半数の研究者が20件以下としており,比較的少ない。したがつて,この研究所では研究者の多くが手近な情報源で間に合わせているが,これは,わが国の情報機関が整備されていないこともあつて,必要とする外部情報を簡単には入手できない事情にあるのではないかと考えられる。

第2-25表 研究に必要な文献数


(2) 情報の探索手段

研究者が必要とする情報を探索する手段を知ることは,研究者の要求に合つた情報流通を進めていく上で重要である。 第2-84図 は先に例示したある研究所における研究者が,必要とする情報の探索手段を百分率で示したものである。専門誌は,身近にあるので,これを利用するのは当然として,抄録誌が37.5%とかなり高率であることが注目される。情報の入手パターンに関する記述においても述べたように,この図からは,一般に研究者が積極的に外部に情報を求めるような姿勢はほとんど見受けられない。しかし,一応抄録誌等の二次資料の利用は,かなり多いといえよう。

第2-84図 情報の探索手段

このように,研究者の二次資料利用の習慣は,かなり多くなつていると考えられるが,わが国の研究者がほぼ利用可能なものは,日本製のもの46種,外国製のもの245種ときわめて数が多い。 第2-85図 は,物理学会会員に対する抽出調査で,二次資料の利用状況を示したものである。

フイジックス・アブズトラクツが最も多く,日本科学技術情報センター発行の文献速報物理・応用物理編がそれについでいる。ただし,つねに利用する者については,文献速報の方が多く,原論文を入手する際,文献速報の場合は,日本科学技術情報センターで複写サービスを行なつているため,容易に入手できるという事情を反映しているものと考えられる。

第2-85図 物理学会会員の二次資料利用状況(昭和44年)


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ