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第5章  技術の交流
1  技術導入
(2)  導入契約の内容


甲種技術導入は,対価の支払期間が数年にわたり,また生産高に比例するロイヤリティ支払方式が多いため,認可件数の多少の増減にかかわりなくその支払対価は年々増加する傾向にあり,40年度の対価支払額は,前年比11%の増加となつた。これに対して乙種の技術導入は対価の支払期間が,1年未満のため各年の処理件数によつて支払高は大きく影響されるが,40年度の件数は前年比11%の減少となり,特に支払額3万ドルをこえる案件の許可件数が前年度の71件に比べ40年度は45件と37%の減となつたため,乙種支払の総額は33%の大幅な減少を示した。

一方昭和31年度から10年間の甲乙あわせた対価支払額の推移をみると年率約20%と大幅な増加をみせているが,国の経済活動を現わす鉱工業生産の増加率は年率12.5%であり,両者の増加率には相当の開きがみられる。鉱工業生産額に対する外国技術導入対価支払額の比率は年々高まつており,換言すれば国の生産活動に占める外国技術のウエイトは年々高まつてきたといえよう。

次に40年度の導入件数の内容を業種別にみてみると,甲種技術導入件数472件中,機械製造業が約39%を占め182件,化学工業が17%の81件,電気機械製造業が17%で80件となつており,この3部門で73%を占めている。しかしながら,これら3業種は,導入がピークを示した昭和38年度においては87%を示していたものであり,以後39年度76%,40年度73%と減少を示している。これにかわり,繊維,建設,食品その他の産業の相対的地位が高まりつつあり,わけても消費関連産業を代表する繊維,食品工業などを含む「その他産業」の伸びは大きく,全導入件数に占める比率は35年の4%から11%に高まつている。しかし,技術導入の内容をみてみると,繊維関係においては服飾,デザイン技術の導入が8件と繊維関係導入の約3割を占めていたり,また食料品関係において商標権の使用を主目的とした契約が5件,その他ノウハウを買う形にして商標権の使用をねらつていると思われるものが数件あるといつたように,技術的な要素の少ない技術導入の増加が目立つている。

国籍別導入件数を甲種の導入でみると,導入総数の減少のためほとんど減少しているが,大口のアメリカが前年に比べ3%減,ドイツが8%減,イギリスが17%減,スイス49%減となつた。特にスイスは,昨年電気変成回路の同一技術導入が20件近く集中したことによる影響が大きく現われている。増加した国は,オランダ,カナダ,イタリア等であるが,いずれも件数が少ないため,全体に与える影響は少ない。

これを全導入件数に占める割合でみると,依然アメリカが56%で過半数を占めており,ついでドイツ12%,イギリス8%,スイス7%の順で西ヨーロツパが41%を占めている。これを35年と比較するとアメリカが減少し,西ヨーロツパのウエイトの増加がみられるものの,北米,西ヨーロツパの両者をあわせた占拠率は常に95%をこえ,北米55〜65%,西ヨーロツパ35〜45%の範囲を変動しているだけで大きな変化はみられない。

次に契約条件についてみてみよう。昭和40年度の甲種技術導入472件の条件は第5-3表に示すごとくである。これを昭和38年度,39年度のそれと比較すると,契約期間の短縮化をあげることができる。すなわち,ここ数年の導入総数の低下に反して,5年未満の割合は年々増大している。これは,通常技術においては,商品のライフサイクルの短縮化が要因の一つと考えられる。

第5-3表甲種技術導入契約条件の推移


第5-2表 甲種技術導入国籍別年度別認可状況

また最近の特徴としてクロスライセンス契約による相互無償供与を行なう形式が現われてきている。イニシャルの付帯しているものの件数は総導入件数の減少率以上に減少しており,相対的にロイヤリティベースの導入件数の比重が高まつている。


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