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第4章  国際協力
1  国際協力機構とその科学活動
(2)  OECDの科学技術活動


OECDは,経済の成長,開発途上国への援助および貿易の拡大の3つの目標を掲げて活動を行なつている。これらの目的達成のために,OECDは加盟国相互間の情報交換,コンフロンテーション(各加盟国間の政策の調整を行なうにあたり,関係者が直接に討議しつつ相互に検討しあうこと),共同研究などを行なうが,特にコンフロンテーション方式は,OECD活動の特質ともいうべきものである。OECDにおける科学技術活動は,科学技術政策に関する活動(科学政策委員会),科学技術に関する研究の国際協力(研究協力委員会),科学技術者の育成(科学者・技術者委員会),開発途上国に対する技術協力(技術協力委員会)および原子力の開発と利用(欧州原子力機関)の5つに大別されるが,わが国はこれらの活動に積極的に参加している。科学政策委員会と研究協力委員会は1966年5月の機構改革によつて,従来の科学閣僚委員会の中間委員会および科学研究委員会を廃止し,これらを再編成したものである。また,これらを通じての科学政策に関する問題については,科学閣僚会議においても扱われている。

第2回科学閣僚会議は,1965年1月パリにおいて開催され,1) 研究開発における資源(人材と資金)の配分,2) 科学技術研究における国際協力の諸問題,3)基礎研究と政府の政策,4) 技術革新の促進に果たす政府の役割,5) 社会科学と政府の政策の各議題について討議が行なわれた。

従来の科学研究委員会は,1966年2月から3月にかけて,第15回会合がパリにおいて開催され,第2回科学閣僚会議についての報告および各種の国際研究協力についての討議があり,農薬,都市問題,道路,強磁場,ガラス,材料の生物学的劣化などの分野の研究を推進することが了承された。また,イギリス,ドイツの科学政策コンフロンテーションが行なわれた。今回は他のコンフロンテーションと趣きを異にし,面積,人口,経済構造などにおいてほぼ同程度の2カ国を比較する意味で,同時に2カ国のレビューが行なわれた。次回の科学政策のコンフンロテーションは,科学研究委員会を引き継いだ科学政策委員会によつて,1966年11月,日本について行なわれることになつており,1965年10月にはOECDから審査員が予備調査に来日し,日本側関係者とわが国の科学技術政策全般について話合いを行なつた。また,従来の科学研究委員会では,加盟国の研究統計の国際的比較を行ない,これを科学技術政策の立案に役立てるための国際統計年を定めているが,この趣旨に沿つて,国際研究統計年用マニュアルの修正に関する専門家会議が1966年4月パリで開かれた。

欧州原子力機関(ENEA)は,西欧諸国の地域的協力により,原子力平和利用の促進を図る目的をもつて設立され,OECD加盟21カ国によつて構成され,わが国は,昭和40年2月に準加盟したが,このほかアメリカおよびカナダが準加盟している。

その活動内容は,ハルデン,ドラゴン両計画のような新型動力炉開発計画,使用済燃料再処理のためのユーロ・ケミック工場などを含む各種共同事業,各種委員会活動を通じて関係資料の交換を行なう科学協力,規則と管理に関する共通基準の作成および経済的調査などがある。わが国は,準加盟以後,共同事業参加の準備を進め,規則および管理に関する共通基準の作成のための各種専門委員会およびワーキング・グループに専門家を派遣するとともに,各種資料の提出にも協力してきたが,昭和41年1月1日から核データ編集センターと計算機プログラム・ライブラリーの二つの共同事業に参加し,さらに近くサイベルスドルフ・プロジェクト(食品保存のための放射線照射処理に関する共同研究)へ参加するため準備中である。


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