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第2章  研究活動
2  研究活動をとりまく諸要因


近年の科学技術の発展はやざましいものがあり,これに伴つて,研究活動の対象は極めて広範囲となり,かつ細分化されるとともに,各領域にわたる総合的研究が行なわれ,そのための設備や研究規模は,一層拡大しつつある。このような情勢のもとに,資金と人材をいかに有効に活用し,研究成果をあげていくかという問題が極めて重要となつている。

これは,一般に研究管理の問題とよぱれ,特に米国では,早くから重要視され,研究管理に関する研究がかなり体系的に行なわれているが,わが国においては,現実に個々の研究所なり企業なりにおいて,研究管理者が独自の研究管理方式について腐心し,種々試行もされているとはいえ,この問題について体系的に調査研究するといつたことは少なかつた。しかしながら,科学技術の進展による研究対象の拡大とそれに伴う研究費,研究者数の増大は,経理面における問題にかなりの位置を占めるようになつてきた。同時に,企業間競争の激化をきりぬける手段としての研究開発の重要性から,研究投資の効果ひいては研究投資効率の向上が最近大きな関心事となつてきた。このことは,最近における各種業界団体等の主催する研究会,検討会,講演会等が,この問題に関連する課題を積極的にとり上げていることからも明らかであろう。

もちろん,科学技術の進歩発展は,個々の科学技術者の高度な創造的活動に大きく依存するものであり,研究者の創意と工夫によつて進展するものである以上,一般的な"管理"という語の持つ強いひびきとは異なつた意味での研究管理,すなわち研究者の創造的意欲を企業なり研究機関なりの目的に沿つて十分発揮せしめ,研究者同志が協力しあつてバランスよく研究を進めることができる研究環境の育成,拡充の方策が問題としてとり上げられなけれはならない。そこで,本節においては,主として民間企業を対象と,して最近調査されたいくつかの資料に基づき,これら研究活動をとりまく諸要因の最近の動向を分析することとする。


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