ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
 
第2章  研究活動

科学技術と経済,社会との結びつきがより緊密なものになるにつれ,科学技術の発展の原動力となる研究活動に対する経済,社会面からの注目と期待は急激に増大してきた。同時にまた,研究活動自体も,研究領域の発展・深化に伴つて複雑化,大模規化し,研究投資額も,次第に大きなものになりつつある。このような状況に応じて,国家的規模においても,個々の企業,研究機関においても,研究活動の効率を可能なかぎり高めることが要請されるようになり,そのための努力が活発に行なわれはじめた。この種の努力の現われは,二つの面からとらえることができよう。

すなわち,基本的,大局的な方向においては,長期的目標に対する総合的な研究計画(国においては経済計画,企業においては経営計画の一環として考えられることも多い。の作成,実際の研究の場においては,個々の研究プロジエクトを効率的に推進するための体制,手法の探求がそれであつて,いうまでもなく,両者は,相互に密接な関係をもつている。

とりわけ総合的な研究計画の作成にあたつては,明確な目的の確立とともに,その達成への基盤となる現状の把握が必須の要件であり,特に長期的計画の立案においては,計画の進行中に新たに生じてくる研究課題を渋滞なく織り込んでいくための配慮を必要とする。そのためには,将来の研究成果を生み,さらに研究を発展させる源泉となる現在の研究能力,すなわち研究水準の測定が極めて重要な意義をもつている。

現在,研究水準を端的に表わすような尺度を求めることは困難であるが,その一つの側面を示すものとしては,これまでの研究成果,現在の研究の活発さなどをあげることができよう。これらを表わすためには,さらに種々の具体的な次元の尺度を必要とする。

一方,また,個々の研究の推進には,その研究活動を支えるいろいろの要因,たとえばテーマの選定方法,研究者の育成方法,研究環境,研究評価方法などについて十分な検討がなされねばならない。このような見地から,本章では,研究活動を効率化し,よりよい研究の場を作るための基盤を求めるため,わが国における研究水準を,一般的な海外比較と研究成果との面から概観し次いで,研究をとりまく諸要因と,研究の活発さの尺度のうち,現在では最も具体的に把握される研究投資とについて,現状を述べることとする。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ