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2部   科学技術人材
第8章  需給における課題
2  採用と異動
(3)  配置基準と職務分析


科学技術の進展にともなつて,企業の総人員中に占める科学技術者の比率は今後一層増大して行くことが予想され,したがつて今後科学技術者をどの程度雇用するかは,各事業体にとつて重要な課題となるものと思われる。

「職務分掌により定員を定める」,「設備能力に対する比率で定める」,「研究者と補助者の比率を定める」などの配置の基準を定めている企業は,現在のところ約10%であるが,36%の企業においては配置基準の設定について検討を行なつている段階にあり,48%は基準を設けていない。

配置の基準をさらに具体化する手段の一つには,個々の職務の記述書を作成し,職務分析,評価を行なうことである。この職務分析の実施状況は,第8-12表に示す通りであつて,ほぼ前記の配置基準の有無の状況に対応している。これを業種別にみると,実施した事業所の比率が比較的高いのは,石油石炭製品,電力ガスおよび電気機械などの業種であり,低いのは食料品,繊維,木材パルプ,窯業,輸送用機械などの業種である。

この職務分析を行なつた事業所のうち,約83%がその活用をはかつており,活用目的は74%が組織,配置管理,56%が給与管理,25%が教育となつている。

第8-12表 職務分析実施の有無別割合

職務分析を活用した結果,まず組織,配置の管理面については,職務の質,量が分析され,職務の標準化,配置の是正等の必要性が明らかにされ,職能分化の基礎資料が得られるなどの効果をあげている。また組織管理の問題点が把握され,とくに科学技術のスタッフ職務の摘出統合などに貢献している。

また給与,処遇面に関しても,研究ないし技術の能力にみあつた処遇の必要性や,職務給制度の導入の必要性が認められるなどの効果をあげ,さらに教育訓練計画,人員計画の樹立に役立てられている。ただし,一方では職務給制度の必要性が認められながらも,現実の適用にあたつて,従来の年功給との調整が困難であるなど,職務分析の活用についてはわが国の雇用制度からくる問題点も生じてきていることに留意する必要があろう。


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