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1部  研究活動と研究投資
第5章  技術の交流
1  技術導入の現状
(2)  技術導入の内容


最近における急激な技術導入の結果,基本的に重要な技術はしだいにその影をひそめ第二義的な技術が増大するとともに,まだ充分な実績をもつていない技術の導入が増加してきている。

以下昭和38,39年度を中心としてこれら導入技術の件数,内容についてみてみる。


1 電気機械の製造

本部門に関しては,昭和37年度の82件に対し38年度は122件と約50%の伸びを示したが,39年度は37年度の水準にもどり81件であつた。 しかもこのうち38年度における約60件,39年度における15件はトランジスターラジオ,テレビ,電蓄,ステレオ,テープレコーダー等の製造技術であり,特許権の取得を主体とするRCA・WE・GE等からの同一技術の導入であり,しかも導入企業の大半は中小企業である。

このように本部門においては特許権抵触を理由とする導入が比較的多い。技術内容では半導体関係の技術導入がめだつており,また36年度のTRW,RCA,37年度のハネウエルに次いで,38年度はレミントンより導入された電子計算機技術があるが,最近における傾向としては計算機自体から入出力装置,記憶装置等の周辺機器の導入へ移行している。

また39年度には製品単体に関するもののみならず,装備技術に関するノウハウ,研究開発提携,特許の包括的実施権契約が現われるようになつた。

このほか,本部門の最近の傾向として38年度にひきつづき発送電配電および産業用電気機械の導入がないこと等重電弱電別に分類すると導入の大部分が弱電部門に集中している。


2 その他機械の製造

本部門は昭和37年度の94件から38年度の272件と一挙に3倍に増加し,38年度導入件数増加の要因となつているが39年度は202件と逆に減少の要因となつている。 付表3-1 に見られるように38年度の金属工作機械の伸びは著しく,わが国産業における本部門の遅れを一気に取り戻すかのように,その導入機種は多種多様の専門機械に及んでいる一方,汎用機は減少している。その他の機械類にあつては,39年度の車両関係の増加がめだち,自由化対策を物語つている。建設農業用機械の導入はあいかわらず盛んであり,また38年度には熱交換器,油圧関係機器等が増加しこれらにともなうとみられる各種バルブの製造技術があらたにみられた。これは石油化学工業等の装置産業がわが国に急速に発展したことによるものと考えられる。さらに前項に述べたように,環境衛生面の技術導入が増加しており,これは39年度において一層進展し,廃水,廃ガス処理,集じん等の技術導入がめだつている。また,最近の傾向として労働力不足を反映し,各種建設機械,自動販売機,自動包装機,オートメーション関連機器等の技術導入が引き続き増加している。


3 化学工業関係

本部門については,昭和37年度の83件に対し38年度は93件,39年度95件と比較的落ちついた動きを示している。

内容的にみても,重要な基本的技術よりも二次的な加工技術が大きな比重を占め,38年度にはポリスチレンボード,ポリエチレン大型容器製造技術等の24件がめだつている。また開放体制による外資導入の緩和化にともない,ABS樹脂等特色ある導入技術が合弁会社等によつて導入されるようになつた,39年度に入つては未完成技術あるいはまだ充分な実績を持つていない技術,例えば,エレチンからの酢酸ビニル,オキシグロリネーション法による塩化ビニル,尿素からのメラミン,アクリル酸エステル等の製造についての技術導入がなされるようになつた。


4 その他の業種

その他の分野においては,金属ならびに金属製品製造業の部門が昭和38年度の16件から39年度40件と,その伸びが注目されるが,これは主としてパイプ金型等の製品製造部門の伸びに起因している。また,石油化学コンビナートの新設,増設の影響をうけて,これによる関係エンジニヤリング部門の件数増加,紡繊部門における服飾関係,その他デザインに関するもの等の増加がめだつている。


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