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1部  研究活動と研究投資
第5章  技術の交流
1  技術導入の現状
(1)  技術導入件数の推移


甲種技術導入件数についてみてみると, 第5-1図 に見られるように,昭和34年までは100〜150件/年であつたが,昭和35〜37年度では320件/年と急激に増加した。さらに昭和38年度には564件と飛躍的に増加し,39年度においてやや鈍化したとはいえ500件を数えている。

このような情勢は乙種技術導入についても同様であり,昭和34〜36年度で220〜280件/年であつたものが,37年度には5月の緩和処置(1万ドル以下の図面代,資料代,情報料,技術者招へい費等の軽易なものについては,日銀限りの手続きで自動的に承認される)もあつたが,429件と急増し,さらに38年度には自動的認可の範囲が3万ドルまで引上げられた等のことから573件/年と著しい増加を示し,39年度に率いてはやや落ついたといえ541件となつている。

第5-1図 技術導入および技術輸出件数推移

このような技術導入盛況の理由として次のようなことが考えられる。

1.昭和38年度後半から39年度における,金融引締めを中心とする景気調整措置の継続にもかかわらず,鉱工業生産は高水準を維持し,設備投資意欲はなお活発であつた。しかしながら上記調整措置の影響は39年度後半に現われ,39年度全体では導入件数も38年度に比べ減少した。
2.開放体制への移行にともない国際競争力強化のための合理化投資が活発化し技術導入が増加した。すなわち昭和37〜38年頃からみられる若年労働者不足の傾向に対処し,低賃金,低コスト生産方式から,合理化投資による労働生産性向上方式に移行する傾向が強まつた。またOECD,IMFの要請等,にともなう政府の技術導入緩和政策の影響も見逃すことはできない,さらに最近の科学技術の国際交流の活発化,関係者の往来の活発化によつて海外の最新の技術に接触する機会が多くなつたこと等,があげられる。
3.近年とくに新技術の企業化までの期間が短縮される傾向にあり,これが競争の激化とあいまつて,研究開発に要する投資と時間の節約を期ずる導入が増加している。
4.国民生活水準の向上と消費材輸入の自由化が進行し,従来不要不急として認可保留となつていた消費材生産技術の導入も輸入防圧の見地から認可されるようになつてきた。また公害除去等環境衛生面の技術の必要も増加の要因となつている。

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