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1部  研究活動と研究投資
第3章  国際協力
4  国際会議と科学技術者の交流
(3)  科学技術者の交流


現在わが国が行なつている科学技術者の国際交流制度には種々のものがあるが,日本から外国に派遣するものについては,科学技術庁が行なつている科学技術振興費による在外研究員制度(一般,原子力別)と文部省の行なつている在外研究員制度によるものが主なものである。そのほか各種の外国政府の奨学金制度や2国間協定によるものがある。また,外国からの留学生を受け入れるものについては,文部省が行なつている外国人流動研究員,奨励研究員制度や文部省奨学金留学生制度によるものが大部分であるが,このほか二国間協定に基づくものもある。

以上のほか,海外技術協力の一環として,主として開発途上にある諸外国との間に,国連等の国際機関との協力により,あるいは賠償その他による二国間協定等に基づいて,わが国からの専門家の派遣,およびこれらの諸外国からの留学生,研修生の受け入れも相当数にのぼつている (第5章参照)。 これらも長期的な観点からすれば科学技術の国際交流の一翼をになうものということができよう。

まず,科学技術庁および文部省の行なつている在外研究員制度について,国費の支出は38年度の3億900万円から39年度は3億8,200万円と増加している。これを派遣研究員の推移でみると, 第3-6表 および 第3-7表 に示す通りである。両者合わせて35年度306人,36年度353人,37年度377人, 38年度371人,39年度379人となつており,年々若干の変動はあるが,今後の大勢としては増加の方向をたどるものとみられる。

第3-6表 科学技術振興費による在外研究員の推移

第3-7表 文部省在外研究費による在外研究員の推移

また,外国政府等奨学金制度によつて,米,英,仏,西独等20数カ国に毎年600人平均の研究者,学生が派遣されている。これには科学技術専攻以外の留学生も含まれているが,これらの制度は文部省が中心となつて推進されている。

このほか,科学技術者の相互交流を促進する主旨で,二国間協定に基づいて,オーストラリアをはじめフランス,オランダ,西ドイツ等と毎年若干名の研究者の交流がすすめられている。

さらに,フランス,イタリア,タイ,メキシコ,インド,エジプト,西ドイツ,パキスタン,イラン,イギリス,ブラジルの11カ国との交化協定に基づいて,昭和38年度から文化協定締結国との学者交換計画を実施している。38年度は2人,39年度は4人の学者を招へいした。わが国からも西ドイツをはじめ,多くの国から学者の招へいを受けている。

次に,外国からの留学生の受け入れについてみると,二国間の科学技術協力協定または文化協定締結諸国との学者,研究者の相互交流についてはすでに述べたが,文部省が中心となつて行なわれている外国人流動研究員,奨励研究員制度および文部省奨学金留学生制度によつて多くの留学生が受け入れられている。流動研究員制度は比較的短期間の留学を対象としており,毎年6〜7人程度受け入れられている。また,奨励研究員制度は昭和39年度から発足したもので,最初は5人の研究者を受け入れた。40年度は10人程度の予定である。さらに,文部省奨学金留学生制度は東南アジア,中近東諸国からの留学生の受け入れを重点としており,毎年平均100人程度を受け入れていたが,39年度からは,倍増して200人の受け入れを行なうことにした。

さらに,開発途上にある国々に対する技術協力としては,研修生の受け入れ訓練,専門家の派遣による技術指導,海外技術センター設立による現地訓練,調査団の派遣による開発計画に対する助言などがおもなものである。これらのうち政府ベースのものについては主として海外技術協力事業団が実施にあたつており,関係各省がこれに協力する形ですすめられている。これらの技術協力の規模は年々拡大され,その内容も充実しつつあるが,これら協力の推進にあたつて,技術協力要員の確保難とか派遣技術者の帰国後の身分保証の問題など今後に残された問題も少なくない。


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