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1部  研究活動と研究投資
第3章  国際協力
1  国際共同研究
(4)  南極地域観測


国際地球観測年の一環として昭和31年以来6回にわたつて毎年継続実施されていた南極観測事業は,昭和37年の第6次観測をもつて一応打切られたが,日本は南極地域の平和利用を定めた南極条約の12の原加盟国の一つであり,昭和37年2月衆議院科学技術振興対策特別委員会は観測の再開,恒久実施について決議し,さらに日本学術会議は,同年5月南極地域観測の再開について政府に勧告を行なつた。これらを受けて,政府は38年8月の閣議において南極地域観測の再開実施を決定し,以来南極地域観測統合推進本部において再開の時期,再開の実施体制,新船舶の要目等について検討を進めてきたが,いよいよ昭和40年度より南極観測が再開されることになつた。本年6月には,新しい観測船「ふじ」(7,760トン)が完成し,航空機も秋までには2台用意される予定である。

輸送については,従来は海上保安庁が担当していたが,38年の閣議決定により,今回以降は防衛庁が担当することとなつた。

日本学術会議南極特別委員会の南極地域観測計画によると,定常的観測および年次毎に重点的に研究プロジエクトを実施することになつているが,再開第1年次の計画は,

1.昭和基地 恒久基地として必要な定常観測の開始,また研究観測の重点は,(a)超高層物理(電離層,極光,夜光,地磁気,超高層気象を含む。なお,これはIQSY観測計画の一部である。)および(b)生物学におかれる。
2.内陸調査 内陸点地調査の準備
3.夏隊観測 定常および研究観測の開始(超高層物理,生物,海洋,地球化学)

となつている。

さらに,第8次以降の観測に関しては次の事項について検討されている。

1.昭和基地を中心とする観測および研究(1) 恒久基地として必要な定常観測,および諸分野の研究観測(2) 再開第2年次の重点は,第1年次に引き続き,超高層大気物理および生物の研究観測,ロケットによる観測をなるべく早く実施する。
2.内陸調査東南極大陸の未知地域を対象とする科学的調査,とくに大陸氷,地殻構造の究明および地磁気子午線に沿う地磁気調査に重点をおく。
3.夏隊による観測,研究南極海域で海洋学,生物学その他各分野の定常および研究観測,東経30°〜45°の沿岸域および内陸調査関連地域の地形測量,東経37°以西の沿岸域およびやまと山脈附近の航空測量。
4.設営関係第10次には越冬隊員30名を収容できる規模にまで年々充実強化する。 内陸調査旅行や内陸拠点への補給に必要な資財を常時蓄積しうる施設の設置,連絡,輸送,観測用の航空機の常置。第10次以降に昭和基地に原子力発電施設をおく。

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