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1部  研究活動と研究投資
第3章  国際協力
1  国際共同研究
(1)  国際地球内部開発計画(UpperMantleProject:UMP)


1960年(昭和35年),国際測地学地球物理学連合(IUGG)および国際地球観測委員会(CIG)の会議において,国際協力事業の一つとして国際地球内部開発計画が提案され採択された。

これは,地球内部とくに外套部(mantle)上層の構造,物性,化学的性質,運動等を明らかにし,さらに揚所によるこれらの変化をも解明しようという計画である。地表面で観察・観測される地学現象の多くは,その原因が外套部内にひそんでいるらしいといらことは,この10年来,専門家の間で定説となつてきており,地表面にあらわれる現象の直接の原因は,とくに外套部上層で起る物理的・化学的変化に起因するものと考えられている。そこで外套部上層について調査研究しようというのが同計画の目的である。計画の内容は前記IUGGおよびCIGで検討された。

わが国においては,日本学術会議において,その具体的実施計画の作成が進められ,勧告が行なわれ,この勧告に基づき測地学審議会において具体的実施計画が審議された。その計画に従つて,関係各省庁,各大学の協力のもとに,昭和39年度から3カ年にわたつて調査研究が行なわれることになつた。

この計画においては,各国がそれぞれの国に特有な地体構造とその下にある外套部上層の性質,状態を調査することになつている。欧米の多くの国が大陸の問題を調査するのに対し,わが国は地理的にみて海洋と大陸の境界の多数の島弧よりなり,同計画の重要項目の一つである島弧および大陸縁辺に関する問題を担当するととになつている。島弧は大地震帯,火山帯,深い海溝をともない,地球上もつとも特殊なところであり,不明な点も多いところである。同計画の主目的は,前述のように地球内部に関する知見を豊富にしようということであるが,このような知識が増大し地球内部をさぐる技術が進歩すれば,当然地球内部にひそむ資源やエネルギー利用の道も開け,また地球内部に原因のある災害(地震,火山等)の防止方針も確立されてくるはずである。

この計画の研究部門および担当機関は以下のとおりである。

1.自然地震・・・・・・緯度観測所,気象庁,各大学
2.人工地震・・・・・・国立科学博物館,気象庁,地質調査所,各大学
3.測地 I・・・・・・海上保安庁水路部,国土地理院,各大学
4.測地 2・・・・・・緯度観測所,各大学
5.地熱・・・・・・各大学
6.地磁気・・・・・・海上保安庁水路部,国土地理院,各大学
7.岩石火山・・・・・・地質調査所,各大学
8.地球化学・・・・・・地質調査所,゛気象庁,各大学
9.地質構造・・・・・・地質調査所,海上保安庁水路部,各大学
10.深層試錐・・・・・・地質調査所

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