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1部  研究活動と研究投資
第2章  総合分野における研究
3  直接発電
(1)  MHD発電


エネルギー資源の問題において原子力のような新しいエネルギー源の開発と並んで重要なことは,従来のエネルギー源の利用効率の向上の問題である。種々の形態のエネルギーのうち,利用するのに最も便利な形態は電気エネルギーであるが,他の形態のエネルギーを直接電気エネルギーに交換しようという,直接発電方式の研究は上述の意味で重要になつており,近年種々の方式の研究が世界各国で盛んに行なわれるようになつてきている。直接発電方式には,燃料電池とか,半導体におけるゼーベツク効果を利用した熱電発電等各種の方式の研究が行なわれているが,ここでは近年世間の注目を集めているMHD発電について述べる。

現在のMHD発電プラントの構想は,P.Sporn(AEP)とA.Kantrowitz(AVCO)が,1959年石炭の燃焼ガスを用いたMHD発電プラントの構想を発表したときにはじまるとみてよいであろう。以来,アメリカ,イギリス,ソ連,最近ではフランス,ドイツ,スイス,日本等その他世界各国で研究が盛んに行なわれるようになつてきた。

現在MHD発電方式は,二つの型が考えられ,各々について研究開発が進められている。一つは火力用燃焼型(開放サイクル型)といわれるもので,気体(作動流体という)として,石炭,石油,あるいは,天然ガス,などの化石燃料の燃焼ガスを用い,使用済みのガスは排気してしまう型のものである。もう一つは,作動気体としてアルゴン,ヘリウム,亜鉛等を用い,原子炉で熱エネルギーを与え,作動ガスは閉サイクルにして循環させる型の原子力用のものである。現在,燃焼型については技術的見通しがつけうる第二段階にはいり,原子力用は可能性検討の段階であるとみられている。


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