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1部  研究活動と研究投資
第2章  総合分野における研究
1  宇宙
(1)  世界の動き


最近のマリーナ4号による火星表面の探査などにみられるように,近年宇宙開発の動きはますます活溌になり大きな成果をあげているが,周知のように宇宙開発は規模の大きさにおいて,アメリカ・ソ連が圧倒的である。アメリカの宇宙開発は航空宇宙局(NASA)を中心に国防省,原子力委員会,気象局等で推進されており,有人宇宙飛行技術の基礎を固めるためのマーキュリー計画,ランデブー実験などを行なうジエミニ計画,月に上陸するアポロ計画など3段階にわたる有人宇宙飛行計画,天体観測,地球物理学研究用の科学衛星,レインジャー,マリーナ等による月・惑星探査のほか,気象・通信衛星の打上げ等,きわめて多岐にわたつており,1964年までの衛星打上げ数は342で,そのうち258が成功している。

ソ連の宇宙空間研究計画は,科学アカデミーを中心に推進されており,ヴォストークによる有人宇宙飛行,コスモスシリーズの人工衛星による宇宙空間研究,数個のエレクトロン衛星による異なつた位置における同時測定,月・金星用惑星探査体の発射等,その他やはり大規模で多岐にわたる開発が行なわれており,1964年までの打上げ数は81である。その他イギリス,フランス,西ドイツ等をはじめ多くの国々でそれぞれの計画を推進しているほか,二国間以上の国際協力により宇宙開発が進められている。またヨーロツパ諸国の共同開発の機関としてESRO+ELDOがある。

国連の宇宙空間平和利用委員会は1959年設置されて以来,法律面の問題はほとんど進展していないが,技術面では各種の国際協力が行なわれている。最近では,1964年5月,科学技術小委員会第3回の会合が開かれ,わが国からも代表が出席し,「宇宙空間の平和的探査および利用についての国際協力の科学技術的考察」に関する報告が採択され,11月には航行衛星を利用する電波航法に関して新しい通信技術を開発する可能性に注目し,科学技術小委員会は,民間用汎世界航空衛星システムの確立可能性を研究して報告書を提出してほしいという,オーストリアの提案を採択した。


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