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1部  研究活動と研究投資
第1章  政府の施策
1  主要施策の動向
(3)  科学技術人材の養成


科学技術人材の養成にあたつては,その量的確保ばかりでなく,高度の創造力と適応力を有する人材の育成が今日とくに必要とされている。また,養成された人材についてその能力が十分に発揮されるようにその活用をはかる必要がある。

さきに,科学技術会議の諮問第1号答申および国民所得倍増計画において,計画期間内(昭和35〜45年)に約17万人の科学技術者の不足を予想し,具体的な理工系学生増員計画を早急に策定して実施に移すべきことが要請された。

これらの要請にもとづいて,文部省においては,理工学系学生増員計画(昭和36〜38年度)を策定し,その実現にあたつてきた。さらに昭和39年度は,国立大学の学部・学科等の新増設や私立大学の拡充の助成などによつて,約3,800人の増員が行なわれ,40年度でも大学学生急増対策による学生定員増募が計画され,その初年度として約5,000人の増募を行なつた。このように理工系学生定員増は,昭和36年以来,40年度の増員を含めて約3万人が増員され,35年当時の定員の約2倍となつている。

このように科学技術者の養成については,昭和36年以降所要の措置がとられ,とくに理工系学生定員の増加は毎年計画的に行なわれたため,計画期間の終期には大学の新規学卒者の供給数が著しく増大すること,および産業界における大学卒業者の採用の充足状況などからみれば,科学技術者の不足は,大勢としては漸次解消の方向にあるといえる。

しかしながら,専門分野別および教育段階別にみれば,必ずしも十分な需給の均衡がとれているとはいい難く,科学技術の目標および社会経済の要請に応じた科学技術者の養成をはかるためには,専門分野別と教育段階別の検討が重要である。これらの問題とも関連して,科学技術会議において,諮問第1号答申の全面的な見直しを行なうことになり,科学技術者の養成問題についても,以上の観点から現在審議中である。

このような科学技術者の量的な養成の問題のほか,最近は科学技術者の質の問題が重要になつており,科学技術者の再教育・再訓練,職場における配置の問題や,創造的資質の養成の問題などが重視されるすう勢にある。これらの問題を含め,科学技術人材の需給の動向およびその問題点に関しては,第2部においてとりあげる。


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