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  各論
§18  防災科学技術
II  防災科学技術の諸問題
4.  地すべり

最近の例をあげると昭和36年3月静岡県由比町で大きな地すべりが起こり,東海道本線や国道への影響が懸念され,科学技術庁の36年度特別研究促進調整費により建設省土木研究所,農林省農業土木試験所,通産省地質調査所等が中心になり,その調査および今後の応急対策や恒久施設の設置が進められている。

日本における地すべりは,新潟,長野,富山,石川の各県にまたがる北陸の地すべり地帯,徳島,高知,愛媛の各県を通つて四国を縦走する地すべり地帯,および北九州の佐賀,長崎両県の北部地帯などがある。

こうした地すべり地帯を地質的に眺めると第3紀層の地帯,断層破砕帯,そして温泉地帯の3つに大別される( 図18-2参照 )。

地すべり地帯はすべて地質的に脆弱であるとともに,風化作用によつて,いわゆる地すべり粘土が生成されているが,これに豊富な地下水が作用してすべるようになつた粘土層地下水調査

表18-3 36年度特別研究促進調整費による「地すべり防災」研究計画

I

図18-2 日本における地すべり分布図

以上のような調査の結果に基づいて1)すべりを安定させるために必要な土砂の排除,砂防ダム,擁壁杭打工法などの地すべりの力に抗する施設の設置,2)ボーリング,井戸等による地下水の排除,セメントや化学薬品の注入による地下水の遮断等,状況に応じて経済的,合理的な地すべり防止工法が行なわれている。今後も一段の調査研究と,これに基づいて予防対策が必要である。

その他,雷,噴火,山津波,豪雪,濃霧等多くの災害があるが,これらに対する基礎的な調査,研究と不断の対策が必要である。


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