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  各論
§17  輸送
III  自動車輸送
1.  自動車利用の増加

わが国の自動車工業はここ数年急速に成長してきた。たとえば,四輪車の生産台数は昭和30年の69,000台から35年には482,000台と7倍強に激増している。またこの間に1)高速デイーゼルエンジンに関する技術が進歩し,バス,トラック等の大型輸送車は次第にデイーゼル化したこと(バスでは,ガソリン:デイーゼルの比率が昭和30年の11:89から2:98へ,2トン積以上のトラックでは56:44から26:74へと変化している)2)小型四輪車の生産量の急増したこと(360cc以下の乗用車は,32年に始めて39台生産されたが,35年には,5万台余と増加し,0.5トン以下のトラックは,32年の399台から,35年には6万4千台とふえている)が特徴的である。自動車の特質は乗客の乗換えまたは荷物の積換えの手数の省略,荷造包装等の簡易化による費用のいちじるしい節約,道路さえあればどこへでも横づけできる-すなわち「戸口から戸口ヘ」輸送できる簡易性と機動性にある。この特質が産業界,あるいは国民生活の要求するところと合致して自動車性能の向上とともにその利用が急激に高まり,従来の都市交通,通運等の目的のための短距離輸送中心から,次第に中距離輸送分野へと進出してきた。品物によつては鉄道輸送より低廉でしかも短時間で運べるため,鉄道貨物を奪い,競争的地位にのし上つてきている。

図17-8 で,車種別に登録数の増加の模様は,わが国の産業規模,生活規模を反映して乗用車,トラック共小型車の増加がいちじるしく,国民所得の向上と自動車価格の低廉化によつて,その普及度は一層向上するであろう。


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