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  各論
§16  電気通信
I  電気通信の社会的背景
1.  電信電話

加入電話需要および電話機数は, 図16-1 に示すとおり,この10年間(昭和26〜35年度)に2.4倍に増えている。

電話通信における通話の流れは 図16-2 に示すようなものであるが,これを市内および市外電話と分けてその需要を見ることにする。市内電話について見ると昭和34年末のわが国の電話の普及率(国民100人当り電話機数)は5.2台で世界で22位,第1位の米国の39.5台とくらべると雲泥の差がある。国民所得倍増計画によれば,電話需要は昭和45年度末に1,500万と推定しており昭和33年度末における需要数358万に対し実に4倍以上の増大を予想しているのであるが,それを完全に充足しても,まだ普及率は約15であり,まだアメリカと比較して数十年の遅れをもつている。かかるように急増する需要を満たすためには拡張資金の獲得はもちろん必要であるが,経済的な施設の開発が前提となる。同時に市外電話の自動即時化の前提として,市内電話施設の自動化が推進されなければならない。日本電信電話公社の計画によると昭和27年度末(第1次5ヵ年計画当初)自動化率は42%に過ぎなかつたが昭和37年度末(第2次5ヵ年計画終了時)には76%となつており,昭和47年度末には95%以上の自動化率の達成が目標とされている。

図16-1 国民所得と加入電話需要電話機の指数の推移

図16-2 電話通信におけるトラフイツクの流れの系統図

市外電話については,スピード時代にマツチした能率的,近代的なサービスを供与するため,市外電話の即時化を全国的なものにすることが求められている。

日本電信電話公社の計画によると昭和28年度末に26%にすぎなかつた即時化率を昭和37年度末には76%にすることを目標としている。この間に長距離市外サービスに対しては,県庁所在地級の緊密度の高い都市相互間の手動即時化が行なわれることになつており,短距離市外サービスは全国に25の即時網地帯を形成して,その地域内の即時化を産業経済の要請に合わせて実施し,一部加入者ダイヤルによる自動即時を開始することになつている。自動即時化率は昭和28年度末2%にすぎなかつたが,昭和35年度末35%,昭和36年度末では42%が目標とされている。

電信については,一般公衆電報は 図16-3 に見る様に,その需要の伸びは非常に少なく電話その他の通信にとつて代えられつつあるが,低廉性と簡易性のため独自の通信形態を保持している。一方上記の表より判る様に,電信のもつ記録性,簡易性,能率をいかして電話と同様な発信者と着信者を直接結ぶ専用電信,加入電信が急速な伸びを示している。また最近経営の大規模化に対処して,その経営活動の能率化を目的としたIDP方式における資料伝送に電信技術が大いに活躍している。

図16-3 電報通数,専用電信回線数,加入電信加入数の増加の推移

国際電信電話については,国民所得倍増計画では通信需要が貿易額との相関性がきわめて高いことから昭和45年度の通信量を予想貿易額から推定し,昭和33年度実績に対して電報1.3倍(454万度)加入電信2.8倍(121万度)電話2.3倍(35万度)と推計している。一方回線数を見ると昭和28年の国際電信電話株式会社発足時に比較して昭和35年末には電信,テレツクス,専用電信,電話,専用電話,写真電信,プログラム伝送を合わせて204回線と約3.5倍の増加を見ており,今後国際通信網の拡充も貿易の自由化や国際活動の活発化にともなつて回線数は大巾に増加するであろう。


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