ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
  各論
§14  コンビナート
I  コンビナートの発展の方向と問題点
1.  コンビナートの発展の方向

現在のコンビナートが,化学部門の中で最も技術革新的な石油化学工業をめぐつて発生し,しかもコンビナートが化学工業の間のみならず,化学工業と他の部門(鉄鋼業と石油精製業)との間にも副産物の有効利用を通じて緊密な結合が発生しつつある。

石油精製会社は,精油所が大型化,近代化するにつれて,原油の処理のみならず,さらに化学工業に進出し,一部を自ら加工して,他を化学会社に委せるというように,ナフサを化学会社に販売することより一歩進んで化学会社との接近を図つている。製鉄所でも平炉の重油への切換えや高炉の重油吹込み等という新たな技術の採用とともに重油使用のウエイトが大きくなる傾向を示し,電力業界においても今後新設される火力発電所は重油専焼方式に重点が移つて,その結果最近の製油所建設計画の中には,発電所,製鉄工場との結合によるグループ化が考慮され,将来は,これらのコンビナートは石油精製会社,鉄鋼会社を中心として一本化してゆくことも予想されている。すなわち,総合コンビナートの構想である。そしてこれらの技術的コンビナートの真価を発揮し,より一層その経済的利益を拡大するために,構成企業の緊密な協力が必要である。

このことは,構成資本の接近という事態をもたらし,コンビナートを足場として緊密に構成された蓄積の大きい資本グループがいくつか誕生し,さらに高度の資本集中にまで発達することも考えられる。ともあれ,石油化学コンビナートや鉄―化学コンビナートからこれらをうつて一丸とする総合コンビナートといつたコンビナート発展の経過が示すように,技術的合理性は,生産体系の巨大化と総合化を求めてやまないのである。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ