ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
  各論
§13  エネルギー
V  都市ガス
2.  ガスの精製,貯蔵,輸送技術

ガスの精製,貯蔵,輸送のすべての分野を通じて最も特徴的なことは,ガスの高圧化である。

大都市では供給ガス量が逐年増加するのにともなつて,1工場当りのガス生産量が増加して,供給区域が拡大することから長距離輸送の必要が生じ,まず第1に輸送面で高圧圧送方式が採用された。これにより1)導管の容量増加2)中継点による昇圧不要3)導管内の貯蔵可能でピーク対策として有効4)自動制御装置利用の円滑化といつた利点がえられる。

第2に,精製能率を向上させるためにも加圧は必須条件である。すなわち,1)精製装置の小型化2)除去すべき各成分の分圧が高まり,除去が容易になり,高度精製が可能といつた大きな利点を持つからである。

第3に,高圧精製方式はまた当然高圧貯蔵を前提とする。近年の溶接技術の進歩と優秀な鋼材の出現によつて,球型高圧ホルダーの製作が可能になつた。都市ガス用の大容量のものは,米国原子力委員会が昭和28年に設置したものを嚆矢とするが,29年には早くも東京ガスに容量10万m3,圧力5kg/cm2のものが導入技術により建設された。あいつぐすぐれた高張力鋼の出現によつて,容量,圧力ともますます増大している。とくに2H鋼(日本),T-1鋼(米国)といつた低炭素底合金鋼に焼戻焼入処理を行なつた高張力調質鋼を用いた球型ホルダーは,30,000トンのガス容量のタンクで有水式にくらべて鋼材重量を1/4以下に低減するのに成功している。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ