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  各論
§10  機械工業
III  主要機種別の状況
10.  航空機



(1) 概要

わが国の航空機は,昭和27年,平和条約が発効してから, 図10-8 にみるような発展過程をたどり,とくに昭和33年以降その生産額が増加している。しかもその需要先は大部分が防衛生産である。わが国の航空機工業は,生産の大部分が外国技術の導入によつて行なわれ,その技術導入の件数,および対価の支払いは著しく多いことがその大きな特徴である。 図10-8 に見るように昭和31年よりジエツト機が生産されているが,大部分が防衛庁向けのものである。ジエツト機のなかでTIAジエツト中練(エンジンはイギリスのOrpheusエンジンを搭載)は最初の国産設計機体で,昭和35年7月量産1号機が出た。

図10-8航空機生産額の推移

表10-4 機種別航空機生産機数

ジエツトエンジンも,政府の補助金により業界の共同研究により開発され,その結果としてJ3エンジンがTIAに搭載され,昭和35年5月試験飛行が行なわれた。ジエツトエンジンは1社のみが生産を行なつているがJ3以外にGEの技術でJ47,J79を生産しているが,その生産額は未だ小規模である。

昭和35年以降ヘリコプタの生産が増加し,防衛庁用,民需用としてVetra1 107‐II・Sikorsky S-61,Bell HuB-1のタービンヘリコプタが導入技術により国産化が進展している。また,そのガスタービンエンジンT58-GEの国産化が具体的に進められている。

一方日本航空機製造により中型輸送機のYS-11の試作研究が完了した(エンジンはイギリスのRollce Royce 社 DART10/1形)。YS-11は60人乗りで,その飛行特性は如何なる条件でも滑走航路長が1,200mでよいので,この性能は現在では世界に誇るべきものといえよう。

(2)国際競争力よりみたわが国の航空機工業国産化の進行中であるYS-11(中型輸送機)には価格をめぐつて大きな議論が生じている。

ヘリコプターを含むVTOL機も競争力は殆んどない。

ターポジエツトエンジンについても漸く開発を終つたのみであるので到底外国のジエツトエンジンに対抗できない。

技術的にも大きな立ち遅れがある航空機工業は民間会社の努力のみでは如何ともし難い段階にあるものと考えられ,わが国の航空機工業を如何にすべきかについての政策が,今後の論議の中心となろう。


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